秩父鉄道に乗ってきました。

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新緑が深まり秩父の山風に吹かれてみたいな、と秩父鉄道に乗ってきました。

JR熊谷駅に隣接する秩父鉄道熊谷駅で「秩父路遊々フリーきっぷ」(大人1440円)を購入。これで1日乗り放題です。

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途中、広瀨川原車両基地で開催されている秩父鉄道「わくわく鉄道フェスタ2016」を覗いた後、一番近い「ひろせ野鳥の森」まで荒川の土手を歩きました。

土手から「 わくわく鉄道フェスタ2016」会場が見えます。

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15分くらい歩くと「ひろせ野鳥の森」に到着です。

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東武鉄道の伊勢崎線と東上線の間で車両を移動する際は秩父鉄道の線路を経由して回送されているのだそうです。

それで今回の「わくわく鉄道フェスタ2016」には秩父鉄道に対応した車両設備を搭載し唯一秩父鉄道線内を自力で走行できる8000系電車の「8506F・2両編成」が展示されることになっています。(協力:東武鉄道)

何と、この編成が「わくわく鉄道フェスタ2016」に向かうタイミングでした。自力で他社線を走る車両を見る事は極めて稀です。ホームの鉄道愛好家たちが一斉にどよめきました。

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以前から気になっていたのですが、西武鉄道の西武秩父と秩父鉄道の御花畑で列車の相互乗り入れが行われています。しかし地図で見るとこの2駅は微妙に離れているのです。いったい線路はどのように繋がっているのだろう?

今回、実際に眼にしてわかりました。写真は熊谷方面から御花畑に進入する手前、ポイントで左に線路が別れています。左のホームは西武線直通列車専用なのですね。その先で線路は左に登ってゆき西武線に合流するのです。

しかもこの線路は西武秩父駅を出た先の横瀬方で西武線に合流するため、例えば秩父鉄道の長瀞から西武線内に向かう列車は御花畑に停車した後、西武秩父には寄らず直接横瀬に向かうのです。

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こちらは反対に三峰口方面を背に御花畑に進入する写真です。遠くに御花畑の跨線橋が見えますね。右に別れた線路が高台の上にある西武秩父駅に向かいます。

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つまり秩父鉄道の三峰口から西武線内に向かう車両は御花畑ではなく西武秩父に停車して、そのまま西武線を走るのです。

ちょっと複雑ですが実際の線路を見るとわかりますよね。

西武秩父と御花畑は運賃計算上は同一駅として扱われます。ですから御花畑から直接西武線に入る列車に乗る場合の西武鉄道乗車券には「御花畑」と印字されるのです。

やっぱりちょっと難しいですねぇ。

「ひろせ野鳥の森」から各駅停車で約100分。ようやく三峰口に到着します。

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なかなか風情のある駅です。

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西武鉄道4000系電車が駐まっていました。

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駅の北側に「秩父鉄道車両公園」があるので行ってみました。貨物列車が並んでいます。

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その先に転車台があります。この転車台はSL運転に合わせて新設されたものです。実際にこの上にSLが乗って回転するのをこの公園で見る事ができます。

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転車台の横に秩父鉄道ヨ10形貨車がありました。ヲキ1形を改造して作られたため緩急車では珍しいボギー車なのです。車掌室が片側にあって他では見られない形をしています。暑いのを我慢してじっくり眺めてきました。

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さらに奥の方に1988年に引退した秩父鉄道100形電車がありました。車両の傷み方が激しく危険なため「立ち入り禁止」のエリアにされています。

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そろそろ帰る時間です。熊谷に戻る列車が到着します。

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帰りは御花畑で下車。小さなかわいらしい駅舎は国の登録有形文化財です。芝桜の丘で知られる羊山公園が近いから芝桜という副駅名が付いています。

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トコトコ西武秩父まで歩き、西武線で飯能、そこから秋津、歩いてJR武蔵野線の新秋津、そして西国分寺と乗り継いで帰宅しました。

鉄分の充実した一日でした。

—— All photos and texts by 住田至朗