北陸三県の美、今こそ「地元が」目を向ける時か――マイクロツーリズムでも楽しめるJapanese Beauty Hokuriku
北陸新幹線コラボ型で金箔貼りや和菓子作りに挑戦
(※以下、紹介する体験メニューは実施日や予約締切などが異なります。中止、延期される可能性もありますので、訪れる際は予めWeb上で各体験の詳細をご確認ください)
北陸新幹線は整備新幹線5路線の一つ。1997年に開業。2015年に金沢開業を果たし、現在は敦賀延伸へ向けて工事が進んでいる。北陸新幹線用のE7系・W7系はJR西日本・JR東日本が共同で開発した車両で、第58回ブルーリボン賞や2014年度グッドデザイン賞も受賞した名車だ。最近ではTVアニメ「シンカリオン」の影響もあってか、子供も知っているイメージがある。
そんな北陸新幹線と、金沢の金箔メーカー「かなざわカタニ」がコラボした。同店はJR西日本と石川県の許可を得て「新幹線 かがやき」デザインのコラボ型マスキングシールを用意。金箔のかがやきと北陸新幹線の「かがやき」がマッチしたお弁当箱などを作る「金箔貼り体験」を提供している。もちろん、新幹線コラボ型以外のデザインも豊富に取り揃えている。
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ソーシャルディスタンスを考慮し一度の最大人数を絞るなど、「新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドライン」を遵守する。また7日以上前に申し込むことで、自宅に居ながら金箔貼りを楽しめる「オンライン金箔貼り」も好評だそうだ。ただしオンライン体験の場合は新幹線コラボ型のマスキングシールが選べないので、その点は注意が必要だ。
北陸新幹線型の和菓子作り体験
こちらは「北陸新幹線ご利用の方限定」ということで本稿の趣旨とは合わないのだが、鉄道ファン向けということであわせて紹介しておこう。富山県南砺市の老舗「田村萬盛堂」では、北陸新幹線W7系車両の型を使ったお菓子作りが体験できる。所要時間はおよそ40分ほどで、(一社)南砺市観光協会の観光情報サイト「旅々なんと」から申し込みができる。
菓子木型とともに和菓子作りを営んできた「田村萬盛堂」は、和菓子の木型を約1200点を所有しているというから驚きだ。「木型館」ではそのうち一部を展示しており、入場料さえ払えば誰でも見学できる。和菓子や木型の歴史に興味がある方、単純に美味しい和菓子が食べたい方なら十分に楽しめそうだ。
宇奈月地ビールで乾杯
北陸新幹線開業5周年記念の体験メニューとして外せないのが「宇奈月地ビール工場特別見学プラン」だろう。鉄道ファンにはその駅名の長さで知られる「黒部宇奈月温泉駅」すぐの新黒部駅から、富山地方鉄道本線で約11分、下立駅から徒歩7分、そこに「宇奈月麦酒館」はある。
材料となる二条大麦の栽培から行い、その麦芽と黒部川の伏流水を使用する。本場ドイツの醸造技術を生かした地ビールは、数々のコンクールで受賞を重ねる本格派。醸造過程でモーツァルトの名曲を聴かせ、音楽振動で酵母を活性化させながら作るのだという。
北陸新幹線と何の関係が……と思われそうだが、実は金沢開業5周年記念して、普段は公開していない醸造工場の内部の見学プランが組まれている。参加すれば仕込釜や煮沸釜が間近で見られる。もちろんビールの試飲も可能で、見学者には「5周年記念専用ラベルビール」のプレゼントも。 麦酒館で使える600円分のお買い物券もつく。
詳細は「JBH」のWebサイト上にある紹介から確認すると良いだろう。見学には7日以上前からの予約が必要で、またビールを試飲する場合はマイカーでの移動はできない。そんな時こそ公共交通機関の出番だ。