新幹線のフリースペースが増える

車いす用フリースペースが設けられるJR東日本のE7系新幹線(イメージ写真:tarousite / PIXTA)

鉄道車両のバリアフリー化は、新幹線でも進みます。国土交通省は、東京オリンピック・パラリンピックに向けて「新幹線の新たなバリアフリー対策」を検討してきましたが、バリアフリー法に基づく整備ガイドラインが改定され、2021年7月1日から施行されます。JR東日本とJR東海は2021年3月10日、そろって車内の車いすスペースを拡充する方針を公表しました。

JR東日本は、北陸新幹線E7系の新造車両に車いす用フリースペースを採用。2021年7月から一部列車で利用を始めます。E7系普通車には、既に1編成当たり車いす対応座席が1席分または2席分あります。7月からは、さらに7号車の金沢寄りに車いす用フリースペースを4席分設けます。このうち窓側2席分は、車いすに乗ったまま車窓の風景が楽しめます。通路寄り2席分は、希望に応じて隣接する車いす対応座席の提供が可能で、家族旅行などに向きます。

JR東日本E7系のフリースペースイメージ。画像で見ると相当なインパクトがあります。(画像:JR東日本)

JR東海は、2021年4月中旬から新製投入する東海道新幹線N700S車両について、車いすスペースを従来の2席分から6席分に拡充します。同社は既にN700AタイプやN700Sに車いすスペースを設けていますが、新年度に増備するN700Sでは、フリースペースを6席分に拡大してバリアフリー化を進めます。

JR東海の車いす6席化イメージ。同社は駅のバリアフリー化についても進ちょく状況を発表しています。(画像:JR東海)

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JR東日本とJR東海は、事前に車両運用をホームページで公表して予約を受け付けるなど、すべての人が利用しやすい鉄道づくりに努めます。