※2021年09月撮影

トップ画像は、中央本線四方津(しおつ)駅。駅の南(写真では奥に見える山の手前)を相模湖に流れ込む桂川が流れる長閑な場所にあります。写真は駅の北側国道20号線への階段上から撮影しています。

カメラの背中側、国道20号線を越えた北側の山上を80万平方メートル平地に造成し約1250世帯・3600人が暮らす住宅街「コモアしおつ」があります。四方津駅から八王子駅まで中央線で30分かからないのです。バブルの土地高騰がリーズナブルな住宅の需要をこの駅にまで及ぼしたのでした。筆者の同世代が暮らす「山梨のマチュピチュ」を散歩してみたくなりました。

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駅舎の東側で工事が行われていました。

※2021年09月撮影

四方津駅は、1910年(明治43年)駅の北西にある大野ダム建設の資材輸送のために開業しました。ダム(貯水池)は1914年(大正3年)に完成し現在は桜の名所になっています。1960年(昭和35年)貨物取扱廃止。1987年(昭和62年)国鉄分割民営化でJR東日本に継承されました。2009年(平成21年)みどりの窓口営業終了。

建物財産標などは見つけられませんでした。駅舎がいつ作られたのかは未詳ですが、1910年(明治43年)に駅が開業した時のものかもしれません。駅舎は時代に合わせて改修されています。

※2021年09月撮影

古風な佇まいの木造駅舎。筆者的には最も好きなタイプです。国道20号線・甲州街道を通る自動車の音以外は閑かな山の駅です。

※2021年09月撮影

バリアフリーのエレベーターが設置された構内跨線橋で上り下りの1・2番線島式ホームと下り単式3番線ホームに渡ります。

※2021年09月撮影

駅舎周囲の上屋はトタン屋根です。ホーム側通路の上屋は瓦屋根。

※2021年09月撮影

駅出入口。改札口にICカードSuicaの簡易改札機が設置されています。待合室は広くはありませんが、地元のお年寄りが楽しそうに談笑されていました。「四方津駅開業110周年」の大きな看板が誇らしげです。

※2021年09月撮影

大野貯水池の北西1kmほどに中央高速道路の談合坂SAがあります。

※追記 四方津駅は、2022年6月20日から新駅舎が使用され、7月4日から旧駅舎解体工事が行われている様です。

※鉄道の撮影は鉄道会社、鉄道利用者、関係者などのご厚意で撮らせていただいています。撮影は何よりも安全が最優先。あくまでも業務・利用の邪魔にならないように、そしていつも感謝の気持ちを持って撮影しています。

(写真・文章/住田至朗)