道路メンテの技術を鉄道に応用

伊豆急のトンネルを計測して健全度を判断するインフラドクター(資料:国土交通省)

残りスペースがなくなりました。東急、伊豆急、道路2社の「鉄道版インフラドクター」は首都高のメンテナンスで成果を上げるインフラドクターを鉄道トンネルに応用した、鉄道と道路の協業策です。

1960年代からの高度成長期に建設・整備されたインフラのメンテナンスは、現代日本で最大の社会課題。今後も、さまざまな刷新策が期待されます。

ストーリーを持った観光列車

快走するJR九州の「36ぷらす3」と車内イメージ(資料:国土交通省)

ラストの「36ぷらす3」は、「九州を一周する列車をつくりたい!」の発想が生み出した観光列車です。選考委は運転ルートごとに、自然景観や工芸、味覚といった7つのエピソードを設定、乗車の楽しみを増すストーリー性を評価しました。

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以上で、日本鉄道賞の紹介を終えますが、皆さんいかがでしょうか。万一の自然災害時に乗客の安全を守る、海底地震計ネットワークを高く評価した今年の日本鉄道賞、私には見えない部分に光を当てた、本当の意味でのプロ仕様の表彰といえそうな気がしました。

記事:上里夏生