※2021年12月撮影

トップ画像は、総武本線干潟駅。駅前を通る国道126号線を渡った場所から撮影。

最初にこの駅を通った時に「干潟」という駅名が気になりました。何で九十九里浜の北側にあるこの駅が干潟?

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どうやら江戸時代、この辺りには「椿海(つばきのうみ)」という周囲42kmという大きな湖があって急速に増加する江戸住民の食糧事情改善を目的に干拓・農地化されたのです。干拓された椿海湖底を干潟と呼び、これが駅名の元になったと思われます。

その後、1955年(昭和30年)には干潟町が発足。2005年(平成17年)近隣の町と合併し旭市が新設されて干潟町は廃止されました。

逆光ですが、上手く左手でレンズに射す陽光を遮ってハレーションを切ることができました。

※2021年12月撮影

ところで、駅所在地は、千葉県旭市二6454です。このカタカナの「二」という住所も不思議です。しかし旭市には「イ(い)」「ロ(ろ)」「ハ(は)」と他にもカタカナの住所があるのです。イ・ロ・ハ・二と4つのカタカナ住所です。他の自治体にもあるのか否か、筆者は寡聞にして分かりません。

少し東側から。

※2021年12月撮影

駅前広場は駐車場にも使われる様です。

※2021年12月撮影

国道を渡る横断歩道の反対側から。駅前広場の右にはタクシー会社があります。

※2021年12月撮影

タクシー会社の前にタクシーが駐められています。

※2021年12月撮影

駅舎は入母屋造り。同じ入母屋でも屋根は松尾駅とは少し違っています。

※2021年12月撮影

待合室の窓はアルミサッシに交換されていました。でも窓下の壁面はオリジナルっぽいまま残っています。正面側の壁面は明らかに新しい建材で改修されているので違いが分かります。軒を支えている柱も年月を感じさせます。

※2021年12月撮影

駅舎出入口。逆光です。筆者が駅を訪問した時、窓口は営業していました。待合室には、窓に沿ってコの字に作り付け木製ベンチがあります。

※2021年12月撮影

駅前の国道沿いには住宅や商店が並んでいました。この方角、1kmほどの場所に旧海軍香取航空基地がありました。現在は「あさひ新産業パーク・あさひ鎌数工業団地」になっています。

※2021年12月撮影

※タイトルは『木造駅舎』となっていますが、厳密に「構造として木造建築」の駅舎だけをとりあげているワケではございません。あくまでも筆者が好感を抱いた駅舎を恣意的に選ばせていただいています。外観が明らかに木造建築と異なる場合でも、煩雑を避けるためタイトルは【木造駅舎カタログ】のまま進行いたします。悪しからずご了承ください。

※駅などについては『JR全線全駅』(弘済出版社/1997)、『週刊朝日百科 JR全駅・全車両基地01-60』(朝日新聞出版/2012-2013)他を参照しています。

※鉄道撮影は鉄道会社、鉄道利用者、関係者などのご厚意で撮らせていただいているものです。鉄道を撮影する時は感謝の気持ちを伝えましょう。ありがとうございます。

(写真・文章/住田至朗)