※2022年1月撮影

トップ画像は、久留里線上総亀山駅。雪が降っています。撮影は2022年(令和4年)1月6日の11:40頃でした。

久留里線、起点は内房線の木更津駅。終点が上総亀山駅の32.2km。全線単線・非電化の地方交通線です。千葉県内を走るJR線では唯一の非電化路線。ディーゼルカーの好きな筆者は過去に乗りに来ています。

ADVERTISEMENT

久留里線の始まりは、千葉県内の劣悪な道路事情をカバーすることを目的に敷設された県営鉄道。建設工事は、大日本帝国陸軍鉄道連隊の訓練の一環として行われ、1912年(大正元年)木更津駅~久留里駅間が千葉県営鉄道久留里線として開業しました。軌間762mmの軽便鉄道規格でした。1923年(大正12年)国に無償譲渡され鉄道省所管の久留里線になります。

1930年(昭和5年)狭軌(1067mm)に改軌、1936年(昭和11年)には上総亀山駅まで延伸開業。当初は、木原線(現・いすみ鉄道)と接続されて木更津駅から大原駅を結ぶ計画でした。木原線の「木」は木更津、「原」は大原を表していたのです。1930年(昭和5年)に木原線は開業しましたが、終点の上総中野駅と上総亀山駅間約14kmは未成線のままになりました。

駅舎の北西側に別棟のトイレがあります。

※2022年1月撮影

上総亀山駅を訪れるのは二度目。最初に来た2013年(平成25年)夏には、路線バスで上総中野駅方面に行くことができないかと考えました。無人駅なので上総亀山駅まで運行してきたJR東日本の運転士さんに相談したら「バスの路線がないです」とのコトで、その時は諦めて木更津駅に戻りました。

9年ぶりに来ましたが、上総亀山駅に特段の変化はありません。

※2022年1月撮影

上総亀山駅を発着する列車は8時48分の木更津行の次は、14時26分まで6時間近くありません。これがレンタカーで駅の撮影に来た理由です。

※2022年1月撮影

駅前の風景にも変化は感じられませんでした。

※2022年1月撮影

駅舎出入口。待合室は広くありません。改札近くに乗車駅証明書発行機があります。券売機などは設置されていません。改札口側には扉がないので小雪が舞い込んできます。

※2022年1月撮影

2013年(平成25年)夏に来た時の駅舎出入口。この日は利用者の方が1人上総亀山駅で待っていました。

※2013年8月撮影

駅前の元・商店。

※2022年1月撮影

2013年に来た時は、観光案内図がありました。

※2013年8月撮影

では、雪の降る中久留里駅に向かいます。レンタカーにはオプションでスタッドレス・タイヤを履かせています。

※タイトルは『木造駅舎』となっていますが、厳密に「構造として木造建築」の駅舎だけをとりあげているワケではございません。あくまでも筆者が気に入った駅舎を恣意的に選ばせていただいています。外観が明らかに木造建築と異なる場合でも、煩雑を避けるためタイトルは【木造駅舎カタログ】のまま進行いたします。悪しからずご了承ください。

※駅などについては『JR全線全駅』(弘済出版社/1997)、『週刊朝日百科 JR全駅・全車両基地01-60』(朝日新聞出版/2012-2013)他を参照しています。

※鉄道撮影は鉄道会社、鉄道利用者、関係者などのご厚意で撮らせていただいているものです。鉄道を撮影する時は感謝の気持ちを伝えましょう。ありがとうございます。

(写真・文章/住田至朗)