2019年秋に導入された東急目黒線新型車両3020系(画像:東急電鉄)

東急電鉄は2022年4月上旬より、東急目黒線で8両編成列車の営業運転を順次開始する。

2023年3月予定の相鉄・東急直通線開業を見据えたもの。最初は1編成のみだが、開業までに相鉄線内に乗り入れる同社保有車両全26編成を8両編成化し、新線開業による利便性・速達性向上ならびに輸送力増強による快適性の向上で、開業効果を最大化する。

また2022年3月からは奥沢駅通過線供用開始ならびに目黒線ダイヤ改正の実施により、朝の一部上り急行列車で目黒~日吉間の所要時間短縮を図る。

フリースペース付きの中間車両を2両増結

各種車両設備イメージ 現行の3号車と4号車の間にフリースペース付きの中間車両2両を増結する(画像:東急電鉄)

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8両編成化にあたっては、現行の保有車両(6両編成)にフリースペース付きの中間車両2両を増結する。定員は1編成あたり約890人から約1190人に(約35%増)。

現行では2号車・5号車に設置されている車いすスペースは、2号車・7号車に。弱冷房車は4号車のまま変更せず。

ホーム側の工事も終盤に

8両編成を走らせるためには、ホーム側の対応も必要になる。東急目黒線では唯一8両分のホーム長がなかった奥沢駅も、3月半ば頃には工事が完了する見込み。

新たに供用する2両分の乗降口でも安全性を確保する。東急電鉄は東急目黒線の全13駅で、ホームドアや防犯カメラ整備、警告誘導タイル敷設や運行に必要な各種装置の増設工事を推進してきた。

相互直通先となる東京メトロ南北線、埼玉高速鉄道線、都営三田線でも8両編成化対応工事を実施。たとえば南北線では新たに15駅でホームを延伸、5駅でホーム階から改札階までのエスカレーター・階段の供用を開始している。都営三田線では5月14日(土)から8両編成の新型「6500形」の運行を開始する。