自宅最寄りから乗車できる「オンデマンドバス」

Osaka Metroのコーポレートカラー・OMブライトブルーを基調にしたオンデマンドバス(画像:Osaka Metro)

大阪市24区のうちOsaka MetroがMaaSターゲットとするのが南東部の生野区と平野区。生野区は人口12万7000人。地下鉄は千日前線が走ります。生野区の南隣の平野区は人口19万6000人。地下鉄谷町線が天王寺、梅田(谷町線の駅名は東梅田)と結びます。

MaaSの実践策が、自宅から地下鉄駅までの移動を便利にする「オンデマンドバス」。2021年3月30日の運行開始から来月末で1周年を迎えます。利用客が時間や場所を指定してバスを呼ぶ仕組みで、事前に電話やスマートフォン専用アプリで予約すると、ルートから離れたエリアでもバスに乗車できます。

バスは8人乗りのマイクロタイプで、利用者の予約データからAI(人工知能)が導き出したルートをたどって走ります。運賃は大人210円、子ども110円で、市内を走る路線バスと同額。運賃は現金かクレジットカードで支払います。

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オンデマンドバスは地域住民に好評で、当初予定を延長して現在も運行。2021年12月からはルートが拡大されるとともに、指定エリアが月額5000円で乗り降り自由になる「デジタル定期券サービス」も始まっています。

利用客の7割が「オンデマンドバスで外出したい」

MaaS EXPOの講演では、オンデマンドバスの利用者アンケート結果が報告されました。回答者261人の満足度は4分の3に当たる76.2%が「とても満足した」。「オンデマンドバス利用で外出したい」も、70.5%と7割を超えました。

上新原執行役員は、「大阪中のすべての人々に、新しい生活様式に対応した圧倒的に便利で快適な移動・交通を提供したい」と宣言して、セミナーを終えました。