広告電通賞の盾を持つ青柳JR九州社長(左から2人目)(画像:JR九州)

企業広告を表彰する74回目の「広告電通賞」で、「流れ星新幹線」がフィルム広告部門の金賞(長尺Ⅰ部門)を受賞。JR九州、西日本シティ銀行、LINE Fukuokaの3社に対する贈賞セレモニーが2022年2月10日にJR九州本社で開かれ、青柳俊彦JR九州社長ら各社代表に、電通九州の鈴木亨社長から記念の盾が贈られた。

流れ星新幹線は、九州新幹線鹿児島ルートの全通10周年を記念して3社が共同で企画した。2021年3月14日に一夜限定で運行された流れ星新幹線は、光を放ちながら走行する様子が、動画投稿サイトのYouTubeで中継された。沿線の模様や走行する新幹線を3分間の動画にまとめた「流れ星新幹線スペシャルムービー」も公開されている。

「流れ星新幹線スペシャルムービー」=イメージ=(画像:JR九州)

JR九州などは、運行を前に「願い事」を一般から募集。777点を新幹線車両へのラッピングや車内ポスター枠に掲出するとともに、寄せられた8350点すべてを、福岡県太宰府市の太宰府天満宮に奉納した。

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選考過程では、コロナ禍で沈む社会に希望を与えた点を評価。流れ星新幹線は、九州地区賞(九州地区1位)も受賞した。

3社を代表してJR九州の青柳社長は、「受賞を機に地元九州の皆さまとともに、地域の発展、より良い社会づくりに貢献したい」とコメントした。

広告電通賞は1947年に創設された、日本で最も歴史ある総合広告賞。今回は、2020年4月~2021年3月の間に日本国内で放送・公開された、応募作品1190点を対象に審査した。

このほか鉄道事業者では、JR東海のCM「東海道新幹線『N700S』(その先の、笑顔へ。)」が準名古屋地区広告賞(フィルム広告)を受賞。JR東海のCMは、東海道・山陽新幹線の新鋭車両「N700S」の営業運転開始を記念して、「Don’t Stop JAPAN(日本を止めるな)」をコンセプトに制作。リモートとは異なる、実際に移動して会うことの魅力を表現した。

「東海道新幹線『N700S』(その先の、笑顔へ。)」ビジュアルイメージ(画像:JR東海)

記事:上里夏生