1912(大正1)年、千葉県営鉄道 久留里線 中川駅として開業し、110年が経ったいまも、停車場としてあり続ける小さな平屋建て駅―――横田駅。

久留里線の駅としては、これでも2面2線のホーム構造をもつ、大きめの駅。木更津と久留里をのぞき、ほとんどの駅が、1面1線の単式ホーム。

久留里線は、久留里駅とこの横田駅で上下の列車が交換できる。

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駅舎は、小櫃川(おびつがわ)や房総横断道路(国道410号)沿いに形成された集落へと向いてたつ。

駅舎とつながっているホームは、木更津方面。むこう側の久留里方面へは、構内踏切でつながっている。

駅舎の背後は、きれいに区画された田畑が広がっている。

Googleマップでみても、このきれいな碁盤の目状に区画された農耕地帯がよくわかる。

この横田地区は、小櫃川や松川とつながる水田地帯で、中世のころは横田郷と呼ばれ、荘園を中心として米作が栄えた地域。

明治後期には、千葉県内でもいち早く一反区画による耕地整理が行われた地でもあるという。

久留里線に貨物輸送があったころの名残については、また別で記すとして、久留里線の列車からみえるこうした水田地帯の車窓にはこうした一反区画耕地整理によってつくられた風景が映ることも、チェックして旅してみて。

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