10人に4人弱は鉄道を利用

ところで、横浜ではどれくらいの人が鉄道を利用するのか。2月のフォーラムで講師を務めた、横浜市都市整備局都市交通課の村田功課長の資料にデータが見つかりました。2018年調査で、鉄道・地下鉄は37.3%のシェア。徒歩27.3%、自動車(マイカー)20.2%、自転車7.2%、路線バス5.8%、二輪車(バイク)2.2%が続きます。鉄道・地下鉄のシェアは1988年には26.3%でしたから、最近30年間で10ポイント以上もアップした計算。鉄道ネットワークの充実ぶりを物語ります。

駅を核にさまざまなモビリティで地域社会を維持する横浜市の地域交通=イメージ=(画像は横浜市都市整備局資料から)

村田課長の資料には、鉄道会社別シェアもありました(2017年度1日乗車人員)。トップはJRの157万人で、以下東急の81万人、市営地下鉄の68万人、京急の50万人、相鉄の47万人など。JRはJR東日本がほとんどですが、一部JR東海の東海道新幹線新横浜駅の利用客が含まれます。

相鉄・東急直通線で関西方面などへのアクセス改善

横浜の街の変化。2015年に全体の23%だった65歳以上の高齢者は2030年には4ポイント増加して27%になり、なかでも75歳以上は16%を占めます。公共交通は一進一退といった状況で、市バス利用客は減少傾向が続くものの、1日80万人前後の乗客があります。

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横浜市は、①市民生活の質向上につながる、②都市の成長を支え魅力を高める、③持続可能で安全安心な都市づくりに貢献する――を3本柱に、鉄道ネットワークの整備促進や輸送力増強に努めます。鉄道新線は、神奈川東部方面線と横浜市高速鉄道3号線(横浜市営地下鉄ブルーライン)で、横浜市西部方面や神奈川県央部から横浜都心部や東京方面へのアクセスを改善します。

あらためて紹介するまでもないでしょうが、神奈川東部方面線は相鉄・JR直通線と相鉄・東急直通線の事業名。相鉄・東急直通線は、開業時には相鉄新横浜線と東急新横浜線を名乗ります。新横浜からは東海道新幹線に接続、関西方面などへのアクセスが大幅に改善されます。