特急「はしだて」などにも使用されるKTR8000形「丹後の海」(2020年2月撮影)

鉄道各社がメニュー充実に力を入れる、次世代の移動サービス「MaaS」。最近はMaaSを介した複数の鉄道の協業、そして地域との連携が盛んになっている。

JR西日本と、京都府、兵庫県にまたがる京都丹後鉄道(丹鉄)を運行するWILLER TRAINSは2022年3月25日、JR西日本のMaaSアプリ「WESTER」を活用した丹鉄の全駅情報提供で合意。同日からWESTER経由で発信している。

日本三景の一つ、京都府宮津市の天橋立へのアクセス鉄道となる丹鉄は、大阪市内からJR福知山線利用で沿線を訪れる旅行客が多い。丹鉄も京都―天橋立(駅名)間に、JR山陰線経由の特急「はしだて」を運行する。

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JR西日本と丹鉄の連携では、WESTERのマイ駅機能で丹鉄全駅が表示され、駅時刻表や駅情報、観光情報などが検索できるようになった。実際の利用時は、WESTERの「駅情報」リンクから、丹鉄ホームページの路線・駅案内にとべるようにした。

JR西日本と丹鉄のアプリ連携画面=イメージ=(画像:JR西日本)

JR西日本は、WESTERを介した鉄道連携に力を入れる。2021年9月にはJR東日本の「JR東日本アプリ」との間で、今回の丹鉄と同じく、マイ駅機能にJR東日本の新幹線各駅、首都圏駅などが確認できる機能を追加。次いで2021年11月からは、近畿日本鉄道、南海電気鉄道、阪神電気鉄道、阪急電鉄の関西私鉄4社の公式アプリと連携。WESTERから各社アプリに接続して、対象路線のリアルタイム列車走行位置がわかる機能を追加している。

記事:上里夏生