223系で車内販売も 和知駅・綾部駅のおもてなし

京都駅を出発して約1時間50分、列車はJR和知(わち)駅に到着しました。京都府京丹波町和知地区は伝統芸能が盛んなことで知られています。和知駅ではそんな和知に伝わる和知太鼓と和知人形浄瑠璃でのおもてなしがありました。

和知太鼓は、大江山の鬼退治に向う頼光の武運を祈り打ち鳴らした太鼓が発祥と言われています。頼光は平安時代中期の人物なので、1000年以上この地に伝わってきた太鼓です。

和知太鼓保存会の方々による演奏

江戸時代末期、農閑期の人形遊びが発展して生まれたと言われる和知人形浄瑠璃。一般的な人形浄瑠璃は3人で1体の人形を操りますが、和知人形浄瑠璃は1人で1体の人形を操るという特徴があります。和知人形浄瑠璃会の方が、人形を手に操り方を説明してくれました。和知人形浄瑠璃は京丹波町の道の駅「和(なごみ)」に隣接した和知伝統芸能常設館で定期的に上演されているそうです。

浄瑠璃人形の豊かな表情に驚きます
和知人形浄瑠璃会の方々と浄瑠璃人形

ADVERTISEMENT

和知駅では栗や松茸などの京丹波町の名産品をモチーフにしたキャラクター「味夢(あじむ)」くんも待っていました。さらに車内では和(なごみ)オリジナルの「なごみカレー」も販売され、多くの方がお土産に購入していました。

味夢くんは親子連れに大人気
223系の中での車内販売はとてもレア

和知駅の次に停車したのは綾部駅です。綾部駅では京都府立綾部高校が、ダンス部の動画と綾高太鼓を披露しました。

綾部には、綾部太鼓と呼ばれる太鼓が伝わっています。この太鼓の発祥は九鬼水軍の出陣太鼓。山の中の町・綾部に水軍由来の太鼓が伝わっているのは不思議なようにも思えますが、実は九鬼氏は綾部藩の藩主。九鬼氏はもともと伊勢の鳥羽藩藩主だったのですが、家督争いが起きた結果綾部に移封されました。そのため、この地に水軍由来の太鼓が伝わっているのです。

高校生の太鼓演奏。息もばっちり合っています