出張先でも自宅でも、ほぼ毎日、スーパーマーケットに行く。野菜売り場や鮮魚コーナーに行くと、各地の食材に違いがあっておもしろい。

自宅でずっと過ごして、夕方にちかくのスーパーマーケットに行くと、こんどは価格の変動がみえておもしろい。

たとえば、玉ねぎ。北海道産の玉ねぎは、ほぼ従来価格の2倍以上で売られているときもある。

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国内で生産される玉ねぎは、北海道が6割以上を占め、本州へと運ばれる玉ねぎは、そのほとんどがJR貨物の貨物列車でやってくる。

いま玉ねぎが値上がりしているおもな理由は、昨年の記録的な猛暑と雨不足による干ばつ。

「高いなー」と想いながらも、北海道からはるばる貨物列車で運ばれてきたこと、干ばつのなかでも力強く育ったことに感謝して、買い物かごに入れる……。で、ふと思う。

玉ねぎを積んだ貨物列車はどうやって東京まで運ばれるか

青函トンネルを通過する東京方面の貨物列車をみてみると、常磐線南千住駅付近にある隅田川駅や、東京湾岸にある東京貨物ターミナル駅に行くコンテナ貨物列車が複数設定されている。

たとえば、札幌貨物ターミナルを0時20分に出る高速コンテナ貨物3050列車は、東室蘭操車場、長万部、函館貨物を経て、青森信号場に7時35分着。

7時間かけて北海道の地を離れ、本州へ上陸。そこから盛岡、仙台、郡山貨物ターミナル、宇都宮貨物ターミナルを経て、東北線をひたすら南下。

大宮操車場を17時53分に通過し、田端信号場を経て、隅田川駅に18時25分に到着する。

北海道をおよそ6時間、本州をおよそ12時間かけ、北海道の玉ねぎやじゃがいもが、東京へ運ばれてくる。

―――札幌~東京 1200km を、貨物列車に乗って18時間かけて運ばれてきた玉ねぎ。そう思うと、残さずおいしく、関わる人みんなに感謝して、食べたくなってくる。いただきます。

◆環七通りで出会ったトラック輸送中 JR貨物コンテナの形式とゆくえ
https://tetsudo-ch.com/12392009.html

◆新幹線 鳥飼車両基地のまわりを鉄分濃いめの街歩き、鳥飼っていう地名はどこから?
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