GWは電車で農園リゾートへ 用途広がるN’EX 幻の「成田新幹線」や鉄道アクセスの歴史も紹介します【コラム】
JRの成田空港乗り入れでデビューしたN’EX
N’EXの歴史もたどります。デビューは1991年3月。JR成田空港駅の開業と同時に運転を開始しました。初代車両は253系特急電車。空港アクセス専用車として開発、「価値ある移動空間」が基本コンセプトでした。
編成は、グリーン車1両と普通車2両の3両固定編成。東京駅で新宿方面と横浜方面の列車を分割・併合するため、先頭部に設置された自動貫通ホロが、ファンに注目されたことをご記憶の方もいらっしゃるでしょう。
253系電車は2009年以降、E259系にポジションを譲り、空港特急からは引退しましたが、新宿駅と東武日光駅・鬼怒川温泉駅を結ぶダイレクトアクセス特急「日光号」や「きぬがわ号」に持ち場を変更。長野電鉄への譲渡車は2100系電車を名乗り、愛称名「スノーモンキー」として、北陸新幹線からの乗り継ぎ客などを湯田中温泉や観光地の小布施に運びます。
2022年3月ダイヤ改正では千葉駅停車の列車を拡大
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後継のE259系特急用電車にも触れます。253系で確立されたN’EXのイメージを引き継ぎながら、さらにハイレベルのデザインを追求。多くの訪日外国人は日本で初めて乗る列車がN’EXで、車内空間に日本文化の雰囲気を演出しました。E259系は253系より長い6両編成で、東京―成田空港間は2本を連結した12両編成を基本に運用されます。
ここでワンポイント、N’EXの最新ニュース。といってもソースは2022年3月ダイヤ改正ですが、JR東日本は途中の千葉駅に停車する列車を増やしました。空港アクセス特急に「千葉エリアと東京、横浜をつなぐ列車」の機能を加え、ビジネスマンにも〝N’EXファン〟を増やす趣旨です。