ほぼ全列車が京成と直通運転

千葉ニュータウン中央駅を通過する「スカイライナー」。北総線の最高速度は時速130キロ、成田空港近くでは在来線最速の160キロで運転します(筆者撮影)

話を戻して、北総鉄道の営業路線は北総線一本。起点の京成高砂で京成本線と接続、ほぼ全列車が京成線と相互直通運転します。

京成も、京成高砂―成田空港間51.4キロを成田スカイアクセス線と称するため、空港特急「スカイライナー」で上野(または日暮里)から成田空港に向かう航空旅客に、北総鉄道を利用したという意識はないはずです。

スカイライナーは京成、北総、千葉ニュータウン鉄道、成田高速鉄道アクセス、成田空港高速鉄道という5つもの鉄道にまたがって運行されます。こうした複雑怪奇(別に怪奇ではありませんが)な理由、それは千葉県営鉄道、成田新幹線、空港開港後の京成とJRの乗り入れといろいろあるわけですが、紹介はまたの機会に。

車窓に続くメガソーラー

メガソーラーと北総線。京成や京急など様々な会社の車両が走る北総線は、いろいろな車両が見られる点で鉄道ファン注目の路線かもしれません(写真:Bantam / PIXTA)

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北総線沿線で一種独特な光景が広がるのが、西白井―印旛日本医大間。幅10~20メートルの広大な掘割の真ん中を複線の北総線が一直線に走ります。

広大な用地は本来、成田新幹線が走るはずでした。かつての新幹線用地は現在、延長約10キロものメガソーラー発電所になっています。

私は北総線の車窓に延々続く太陽光発電パネルを見ているうち、半ばジョークですが、「100年後には日本遺産」なんて思ってしまいました。