東京と大阪で延伸構想

延伸構想のある多摩都市モノレール(写真:あやともしゅん / PIXTA)

会場で何社かに話を聞きました。延伸プロジェクトが進行するのが、東京都の多摩都市モノレールと大阪府の大阪モノレール。

多摩都市モノレールは本コラムでも紹介させていただいた通り、起終点・上北台(東大和市)から武蔵村山市を縦貫して箱根ケ崎(瑞穂町)に至る約7.0キロの延伸計画が動き出したところです。

誘客策では「たまモノ」のキャッチフレーズで、沿線の名所やグルメ店を紹介。車窓に美しい景観が広がるのが、湘南モノレールとの共通点かもしれません。

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大阪モノレールは、門真市から瓜生堂(仮称、東大阪市)まで約8.9キロの南進計画が進行中。開業目標は2029年。実現すればOsaka Metro長堀鶴見緑地線、JR学研都市線、近鉄けいはんな線、近鉄奈良線に接続します。

大阪モノレール 3000系車両(写真:いってき / PIXTA)

沿線で鉄道ファンにお勧めなのが、摂津市の「新幹線公園」。東海道新幹線の初代・0系車両の先頭車と、貨物列車けん引機のEF15を公開展示。春は鉄道トンネルならぬ、桜のトンネルが見ものです。

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白銀のトロッコ電車、四季を通じたグルメ列車

一般鉄道の話題もいくつか。富山県の黒部峡谷鉄道は、レール幅762ミリのナローゲージをトロッコ電車が走る、観光鉄道として日本と世界から鉄道ファンが訪れます。

降雪期は運休しますが、冬季の乗車を楽しんでもらおうと企画したのが「冬の黒部峡谷プレミアムツアー」。富山地方鉄道からの乗り継ぎ駅・宇奈月駅に集合後、低速電気バス「EMU」やトロッコ列車に乗車します。列車は、黒部川を渡る最初の橋りょう(新山彦橋)まで約600メートル区間を運行。白銀の渓谷美はインスタ映え確実です。

岐阜県の第三セクター鉄道・明知鉄道は、「走る田園博物館」がキャッチフレーズ。春の「おばあちゃんのお弁当列車」、春から秋の「寒天列車」、秋の「きのこ列車」、秋から春の「升酒列車」、冬から春の「じねんじょ列車」と、四季を通じたグルメ列車で観光客を呼び込みます。