山形新幹線「E8系」新型車両がいよいよ登場します。

JR東日本東北本部は26日、2023年2月末から約1年間にわたり試運転を行うと発表しました。車両性能の確認などを目的としたもので、東北新幹線および山形新幹線で実施します。営業運転開始は2024年春の予定です。

E8系新幹線の車両性能や車内設備、デザインは?

E8系新幹線の営業最高速度は300km/h。所要時間短縮を目的に、E3系の275km/hからさらに向上し、東北新幹線「はやぶさ」などに使用されるE5系新幹線との連結運転を行います。

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デザインは奥山清行氏が代表を務める株式会社KEN OKUYAMA DESIGN監修のもと、川崎重工業株式会社が担当。コンセプトは「豊かな風土と心を編む列車」です。先頭はより進化したイメージのアローライン形状となり、先頭長はE3系より3m長い9mに。塗色は車体上部にはおしどりパープル、車体色として蔵王ビアンコ、帯色に紅花イエローをそれぞれ採用しています。

グリーン車のインテリアデザインは「最上川と月山」をカラーテーマに。中央通路部は最上川の流れをモチーフとし、シートは豊かな針葉樹林の広がる月山の緑色と水面の印象を組み合わせたものになりました。普通車も中央通路部に最上川の流れをモチーフとした柄を通し、座席には陽に照らされる紅花色を配色。紅花が抽出されるプロセスをグラデーションで表現しています。

車内設備の特徴として、多様な旅行ニーズに対し快適な移動空間を提供するため、全座席にコンセントを設置しています。また全号車に大型スーツケースに対応した荷物置き場を設置し、車椅子スペースも増設されました。E3系とは異なり先頭車以外にもフルアクティブサスペンションを採用していることから、乗り心地は向上するものと思われます。そのほかの特徴として、積雪寒冷地での走行を考慮し、車両への着雪対策として台車部にヒーターを搭載しており、輸送の安定性向上が図られています。

2023年2月24日には、宮城県の新幹線総合車両センターでお披露目撮影会も実施。先頭車両1両分を撮影エリアとし、様々な角度からE8系を撮影できるようにするほか、同センター内でE5系の撮影および見学を実施。撮影会はJRE MALL東北本部ページで1月27日から販売します。販売価格は1名30,000円で大人・子供同額、募集人数は100名です。

(画像:JR東日本)