国鉄時代に製造された交流近郊形電車、鋼製車体の713系。

試作車のみ4編成8両が製造され、量産されることなく全てJR九州が継承、現在は2編成が残るのみという貴重な電車です。登場時はクリーム色に緑色の帯、後に白地に青帯のJR九州カラーで長崎本線・佐世保線で活躍。現在は赤い車体に変更され、日豊本線・日南線・宮崎空港線で活躍しています。

JR九州は8日、713系電車を使用したツアーを2つ発売すると発表しました。いずれのツアーも2023年2月9日(木)9:30からインターネット予約限定で発売(STORES予約、クレジットカード決済)、参加者には事前申し込み制で運転士用時刻表レプリカ等のグッズの販売を行うほか、軟券タイプの記念乗車証を贈呈します。

713系で行く!復活運転「快速ひむか」の旅

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かつて日豊本線の南宮崎~延岡間を運行していた「快速ひむか」をイメージしたツアーです。出発日は2023年3月11日(土)日帰り、宮崎発着で、佐土原、延岡、市棚、都農に停車します。

1人あたりの旅行代金は、クロスシート1名利用が16,000円、クロスシート2名利用が9,000円、ベンチシートが10,000円です。ただしベンチシートは2~7名席を1~4名で利用することになります。

快速「ひむか」は1989年3月から運行されていた快速列車。当時は475系や457系を使用しており、宮崎空港線開業後は宮崎空港駅にも乗り入れていましたが、2000年の特急「ひゅうが」運行開始により廃止となりました。今回のツアーでは停車駅や運行時間をかつての「快速ひむか」号に近づけて運行するといいます。

713系で行く!復活運転「急行錦江」の旅

西鹿児島(現:鹿児島中央)~宮崎間を運行していた「急行錦江」(のちの快速錦江)をイメージしたツアーです。出発日は2023年3月12日(日)日帰り、同じく宮崎駅発着で、都城、重富、鹿児島中央、財部に停車します。

1人あたりの旅行代金は、クロスシート1名利用が18,000円、クロスシート2名利用が10,000円、ベンチシートが12,000円です。ただしベンチシートは2~7名席を1~4名で利用することになります。

「錦江」の始まりは西鹿児島から山川を運行する準急列車。1961年には運行区間を宮崎まで延長し、1966年には急行に格上げ。キハ58などを使用していました。

特急「にちりん」の増便により1980年に指宿枕崎線への乗り入れを終え、急行から快速となり、1995年の特急「きりしま」新設により準急時代からの35年の歴史に幕を下ろしました。