真冬の湯西川温泉と鹿肉コロッケ、鹿肉ステーキ、猪鍋、熊鍋、そしてかまくら祭……。

そこはどんな居心地で、どんな絶景と絶品の至福を感じるか―――。

そう思い立ったら、朝6時、ほぼ手ぶらで浅草駅へ。6時半に出る、東武 特急リバティ会津101号 会津田島行きに飛び乗る。

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野岩鉄道 湯西川温泉駅まで2時間半、片道3950円の特急列車旅。

もちろん、そのあとの7~9時台に出る東武特急に乗ってゆっくり行ってもいい。でもきょうは早起きして湯西川温泉駅に9時につく列車に飛び乗る。

越谷・春日部・久喜と、埼玉のベッドタウン(死語)を抜け、栗橋の先でゴゴンゴゴンと利根川橋梁を越えると、日光・鬼怒川へむけて勾配を駆け上がっていく。

日光・鬼怒川の分かれ道、下今市でC11蒸気機関車が SL大樹 にむけて準備している姿をみて、こちらの東武特急 リバティ会津101号 は進路を大きく右に切る。

鬼怒川へ、20パーミル超の急坂と急カーブが連続する道を

それは見事な日光連山が左にみえて、SL大樹の撮影名所、大谷川橋梁を渡ると、いよいよ山道。20パーミル超の急坂と急カーブが連続する道を、鬼怒川温泉の湯けむりを抜けてコトンコトンとゆっくりすすんでいく。

東武鉄道と野岩鉄道の区界、新藤原でひと息ついて、さらに深い山道を行くと、冬の湯西川温泉かまくら祭の最寄り駅、湯西川温泉駅。

東京よりも冷たくてキリッとした空気と、淀みないまっ青な青空、凍てつく川面、湯けむり……。東京から2時間半で、まるでカナダのローカルのような景色へとたどりつける。

東武特急 500系 リバティ会津 1本で。

もちろん、500系よりもずっと前から東京と日光・鬼怒川を結んでる100系スペーシアでも、イケる。

さあ、鹿肉コロッケだ(太田和彦ふうに)

あの太田和彦が湯西川温泉駅についたら、たぶんこうもいうだろう。「さあ酒だ」の前に。

「さあ、鹿肉コロッケだ」

湯西川温泉駅前は、その先の「かまくら祭」の地へと連れてってくれる日光交通バスを待つ旅人たちでがやがや。

その駅に併設している「道の駅 湯西川」も、素通りできない。鹿肉コロッケのほかに、湯西川ダムカレーや日光ゆば入り鴨せいろそばなど、郷土料理や“ココだけメニュー”もいろいろ。

まずは鹿肉コロッケ。熱々のを片手に道へ出ると、湯西川ダム(五十里湖)に架かる野岩鉄道 湯西川橋梁が見渡せる。ここでサクッといただきまーす!

これがまたうまっ! 鹿肉ごろごろっ!

もうビジュアルでわかるでしょ。鹿肉がごろごろっと入った熱々ウマウマ。

ちなみに、この湯西川橋梁を渡る列車をみながら温泉に浸かれる公共温泉「湯の郷」は、この道の駅の2階。ここもゆっくり立ち寄りたいとこ。

湯西川温泉郷へはここ、湯西川温泉駅からバスで25分。鹿肉コロッケや野岩鉄道ビュー温泉から、奥深い老舗温泉郷の時間が、始まり始まり。

途中、「水の郷」でまた温泉や地元メシを体感するのも、ありだよあり。

―――ってことでここから先、水の郷、鹿肉ステーキ、カルビラーメン、紅芋まんじゅう、汁ばんだい餅、平家の里などについてはまた別で。
 
 

最後は、湯西川温泉 かまくら祭 情報ーっ

東武鉄道 特急列車 けごん きぬ 会津 きぬがわ、AIZUマウントエクスプレス、日光交通バスなどを乗り継いで、都心から3時間で行ける、栃木県日光市の秘湯―――湯西川温泉。

ここ湯西川温泉の湯西川 沢口河川敷ではいま、雪でつくった無数の小さな“かまくら”に灯りがともる、「かまくら祭」が開催中。

灯りがともるのは、1月27日~2月26日の金曜・土曜・日曜日のみ。幻想的で映えるネイチャー空間のなかで、じっくり没入する時間へ―――。

鬼怒川温泉駅~湯西川温泉の日光交通バスも増便!

この湯西川温泉かまくら祭 開催にあわせ、日光交通バス 路線バス 湯西川線も増便!

湯西川温泉かまくら祭 開催期間 1月27日~2月26日の金曜・土曜・日曜日のみ、沢口河川敷のミニかまくら点灯日に合わせて最終便 往路・復路それぞれ1便増便。

往路:鬼怒川温泉駅17:25発 ⇒ 湯西川温泉18:20着

復路:湯西川温泉19:20発 ⇒ 鬼怒川温泉駅20:15着

この増便に乗れば、湯西川温泉内で1時間の散策時間が取れるうえ、最終で東京まで乗り継げるというから要チェック!

100系スペーシア、500系リバティ、AT-700形AIZUマウントエクスプレス、6050系……多彩な車両を選んで行こう

湯西川温泉の最寄り駅、野岩鉄道 会津鬼怒川線 湯西川温泉駅や鬼怒川温泉駅へは、都心から東武鉄道100系スペーシアや500系リバティの特急列車で鬼怒川温泉や下今市などで乗り換えて、AT-700形AIZUマウントエクスプレスや6050系に揺られて行くのもいいし、東武500系リバティ会津で乗り換えなしで湯西川温泉へ直行してもいい。

野岩鉄道 会津鬼怒川線の絶景車窓をゆっくりじっくり体感しながら、湯西川温泉の絶品グルメや秘湯を体感して、湯西川のかまくら祭に没入する……そんな里山の非日常が、日帰りでも行けちゃうところが、信じがたい。

もちろん1泊、2泊と宿で過ごす時間も、至福。最高。

7月15日 浅草~日光・鬼怒川に東武鉄道 新型特急 N100系 スペーシア X登場!

そして東武鉄道の話題といえば、これをチェックせずにはいられない!

それがこの夏、7月15日、東武鉄道 日光・鬼怒川方面に登場する、新型特急 N100系 スペーシア X だ!

この N100系 スペーシア Xは、鹿沼に伝わる組子や竹編み細工といった江戸の手仕事を思わせる、ていねいにつくられた工芸品のような佇まいで大切なものを包み込んでいるかのようなフォルムが印象的。

客室内は、通常の座席に加え、個室、ソファ席やラウンジタイプの席など、さまざまなタイプの座席が。

なかでも最上級の「コックピットスイート」はプライベートジェットをイメージし、前方の窓から展望を広く見渡しながら「走るスイートルーム」としてゆとりある贅沢な空間を過ごせる。

1号車のカフェカウンターでは、4種類の日光クラフトビールや日光珈琲など、日光の魅力的な商品やここでしか出会えない五感で楽しむ商品がいろいろ。

いままで体感したことがない、東武鉄道 日光&鬼怒川の旅時間が、ここからはじまる―――。