ことし2023年は、弘法大師・空海(お大師様)の御誕生から1250年。名古屋・東京・福岡で開かれる「空海 とわのいのり」で、空海とのご縁をさらに深める時間へ―――。

弘法大師が生まれた地である香川県善通寺市の総本山 善通寺は、弘法大師・空海とのご縁を深めるイベント「空海 とわのいのり」を名古屋コンベンションホール(2月11~19日)・東京 ベルサール飯田橋ファースト(3月8~12日)・福岡 JR九州ホール(3月18~22日)の3会場で開催。

その最も注目されるのは、善通寺の秘仏「瞬目大師」(めひきだいし/複製品)の特別御開帳(出開帳)。

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名古屋会場の初日2月11日には、日中合作映画『空海ーKU-KAIー 美しき王妃の謎』(2017年)に出演した松坂慶子が駆けつけ、「空海さんは、いまの時代にほんとうに必要な存在ですよね。みなさんもぜひ、この『空海 とわのいのり』展に来てくださって、元気をもらってほしいです」と伝えた。

松坂慶子は東京 ベルサール飯田橋ファースト(3月8~12日)会場の初日3月8日にも登場予定。

空海を身近に感じる「空海御霊跡お砂踏み巡礼」も開設

また、弘法大師・空海(お大師様)とゆかりの深い霊跡、香川・善通寺、京都・東寺、和歌山・高野山をはじめとする6寺の写し霊場を一堂に会し、各寺の“お砂”を踏みしめながら参拝できる「空海御霊跡お砂踏み巡礼」も見どころのひとつ。

この「空海 とわのいのり」は、弘法大師・空海(お大師様)が修行された霊跡をめぐる「お遍路」とは異なり、「御誕生」から「御入定」までの足跡をたどり、寄り添うことで、空海を身近に感じる構成に。

さらに、各会場初日に執り行われる開白法要は、総本山 善通寺の法主猊下(ほっすげいか)自らが御導師として修法。会期中は毎日朝・夕2回の勤行(お務め)が行われ、来場者もいっしょに参拝できる。

金銅錫杖頭 特別御加持、記念御朱印も

また、来場者には、空海が唐から持ち帰ったとされる「金銅錫杖頭」(こんどうしゃくじょうとう/国宝・複製)を用いた特別御加持を行い、記念御朱印も手に入れられる。

ここからは、「空海 とわのいのり」の見どころを、それぞれチェックしていこう。

秘仏・瞬目大師像の特別御開帳

瞬目大師像(めひきだいしぞう)は、弘法大師・空海が唐に渡る前、母のために御影の池で自分の姿を写して描いたものとされている。

この自画像は、後年の鎌倉時代、承元3年8月1日、土御門天皇が叡覧し、目をまばたきしたことから、「瞬目大師」(めひきだいし)と名付けられ、丁重に祀られたという。

瞬目大師像は、善通寺の秘仏として御影堂奥殿に秘蔵され、今回の御誕生1250年を記念し、御開帳(出開帳)へ―――。

国宝:金銅錫杖頭の展示とご加持

金銅錫杖頭(こんどうしゃくじょうとう/複製品)は、阿弥陀三尊像を中心に四天王の持国天、増長天を配し、裏面には阿弥陀如来と両脇侍の立像を広目天、多聞天が守護している。

中国唐時代の作で、弘法大師・空海が遣唐使として入唐したさいに師事した恵果阿闍梨(けいかあじゃり)から授かり、持ち帰ったものと伝えられている。

今回は、金銅錫杖頭による特別ご加持を受けられるとともに、複製品を実際に触れて「同行二人」として空海を近くに感じられる展示構成にしている。

国宝:一字一仏法華経序品(複製品)の展示

法華経序品は、弘法大師の直筆の書といわれている。法華経を弘法大師が写経し、その行間に弘法大師様の母・玉寄御前が如来の図像を描き添えたといわれている。

このように経文と仏像を一行おきにあらわした経は「経仏交書経」と呼ばれ、中国の敦煌の出土経にみられるのみで、日本国内での類例は確認されていない。

空海との縁を結ぶ「空海御霊跡お砂踏巡礼」

弘法大師・空海の御誕生1250年を機に、空海の代表的な霊跡(善通寺・教王護国寺・高野山) の写し霊場を一堂に会した新しいお砂踏巡礼として「空海御霊跡お砂踏巡礼」を開設。

各御霊跡のお砂を特殊な方法で固め、履物のまま直接踏みしめられる。これにより御誕生から御入定まで、空海に縁のある御霊跡を感じ、寄り添うことで、空海や仏様との縁を深めることができるという。

LED半球体ディスプレイで伝える、空海の軌跡と経典

曼荼羅を立体曼荼羅として表現した空海が、1250歳となったいま、最新技術で自身の足跡と経典を伝えるとしたら……。

善通寺で誕生した「真魚」は、のちに「空海」と名乗り「弘法大師」と呼ばれるようになる。

真魚が幼少期を過ごした善通寺の大楠の木漏れ日、母・玉寄御前の愛、唐での修行を国宝を通じて紹介。また広大な宇宙をとらえたときのこの世の空しさから、平等感を持って生きる大切さ、そして即身成仏の教えを3Dグラフィックを駆使して表現する。

松坂慶子「空海さんは、いまの時代にほんとうに必要な存在」

「空海 とわのいのり」名古屋コンベンションホール(2月11~19日開催)会場に駆けつけた松坂慶子は、同展の魅力についてこう語った。

「善通寺の秘宝のすべてがそのままここに集められたという印象を受け、特別な空間に感動しました。

わたしは、日中合作映画『空海ーKU-KAIー 美しき王妃の謎』の出演をきっかけに、空海さんとはご縁を感じ、このような特別展を拝観する機会を得て、光栄です。

唐の時代、恵果の一番弟子として、信頼を得た人ですよね。すごい方だなと思いました。宇宙人のような、すべてに精通している人で、文化・芸術にも長けた方ということで、たいへん勉強熱心だったんでしょうね。

「空海」という名のとおり、空に大きく世界を描くようなお人なのに、近くにいてくださるような、人に寄り添うような優しさがありますよね。光のような存在であることを、拝観してあらためて感じました。

空海さんは、いまの時代にほんとうに必要な存在ですよね。みなさんもぜひ、この「空海 とわのいのり」展に来てくださって、元気をもらってほしいと思います」

―――弘法大師・空海(お大師様)の御誕生から1250年。名古屋・東京・福岡で開かれる「空海 とわのいのり」の詳細は、公式ホームページへ↓↓↓
https://www.kukai1250.com/