寝台特急「カシオペア」(写真:F4UZR / PIXTA)

東京都渋谷区に本社を置くJR東日本商事。その「TRAINIART(トレニアート)」ブランドで展開される鉄道ファン向けの「鉄分濃厚シリーズ」に、新たに鉄分多めの商品が加わります。

その名もトレインスツール「E26系カシオペア号 食堂車」!

詳細を説明する前に、まずE26系について簡単に紹介しましょう。同形式は上野~札幌間を走る寝台特急「カシオペア」用の客車としてJR東日本が製造。寝台車や食堂車、ラウンジカーなど全ての車両が「2階建て」で、寝台は全て2人用のA寝台個室で構成されています。

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「カシオペア」の定期運行はちょうど7年前の2016年3月20日札幌発を最後に終了しましたが、E26系が役目を失ったわけではありません。今は団体ツアー用の列車として使用されており、今でもJR東日本管内を走る姿が見られます。

今回「鉄分濃厚シリーズ」から発売されるのは、そんなE26系カシオペア号食堂車座席の「生地」を使用したスツールです。

鉄道車両部品の製造を手掛ける東桜が製作。希少な生地をふんだんに使用しているだけでなく、座面にもこだわり、柔らかな座り心地を追求しました。工夫はそれだけでなく、安全性を高めるため外周にもスポンジ材をふんだんに使用しているそうです。

この生地、いつ頃のものなんですか?

JR東日本商事の発表を読んで疑問が浮かびました。カシオペアが走り始めたのは1999年ですが、まさか当時の生地をずっと保存してたなんてことはないはず……この椅子に使用された生地は、一体いつ頃のものなんでしょうか?

気になって取材してみたところ、生地は2016年3月1日に東桜に納入されたものだと分かりました。東桜ではその後、E26系の一人掛け椅子25脚と2人掛け用ベンチソファー3台の食堂車の椅子の張替えを行っているそうです。

食堂車の椅子はJR東日本から注文が入るたびに張替えているそうですが、生地はロット生産になるため、どうしても「使い切れない部分」が出てしまうのだそうです。

じゃあこれを鉄道ファン向けの商品に出来ないだろうか……? ということで、余った生地を有効活用して生まれたのがこちらのトレインスツールというワケ。E26系カシオペア号の食堂車の生地を使用した製品は今回が初めてだそうです。

商品概要

商品名:トレインスツール「E26 系カシオペア号 食堂車」
販売価格:37,400円(税込)
サイズ(約):45×45×38cm
重さ(約):4.6kg
販売箇所:ECショップ「TRAINIART JRE MALL店」
販売開始日:2023年3月22日(水)10時~
※希少生地のため、数量限定生産

ご自宅はもちろんのこと、飲食店や商業施設等でも活用できます。「この椅子はカシオペアの食堂車と同じ生地を使用しています」なんて書かれたら思わず座ってみたくなりますもんね。