※2023年3月撮影

トップ画像は、高木神社から500mほど北上した水戸街道(国道6号線)の東向島1丁目交差点。鳩の街と掲示されています。

「鳩の街」は太平洋戦争末期東京大空襲で被災した「玉の井」の銘酒屋が移ってきた特殊飲食店街(赤線地帯)でした。筆者は売春防止法(1956年公布)以降の世代なので言葉としての赤線(私娼窟)しか知りません。それも高校生の時に新潮文庫の吉行淳之介『原色の街』を読んでおぼろげながら「赤線地帯(鳩の街)」を知った程度です。

ADVERTISEMENT

吉行さんの作品は『娼婦の部屋』(新潮文庫)などとともに十代の高校生が読んで共感(理解)できる内容ではありませんが「作家の文章って美しいなぁ」という印象が残っています。

鳩の街通り商店街には、もはや過去の私娼窟の雰囲気は残っていません。住宅が散在する普通の商店街です。

※2023年3月撮影

17年前、2006年(平成18年)に鳩の街通り商店街を散歩した頃には「旅館」という小さな札の貼られた元銘酒屋らしき建物が残っていました。下の引き戸のところで女性が客引きをして2階の部屋に誘ったというスタイルです。正に上の写真のT字路の場所。元の写真が縦位置の撮影なので加工しました。見難くてすみません。

※2006年6月撮影

現在もこの様な古い手押し井戸ポンプが残っています。奥の改造三輪車は観光用でしょうか。

※2023年3月撮影

こちらは2006年に撮影した同じポンプです。同じく縦位置で撮った写真です。

※2006年6月撮影

2006年当時の「鳩の街通り商店街」の幟。「お年寄りにやさしい街」と記されています。当時のデジカメ写真フォルダが入ったMacintoshのHDがクラッシュして有料で再生しなければ見ることができない状態。使用した写真は筆者が個人のブログにアップしたものです。

※2006年6月撮影

スカイツリーのアタマが見えます。

※2023年3月撮影

商店街を西に歩いています。この焼き鳥屋さん、商品の種類が半端ない!隣は「糸」のお店。

※2023年3月撮影

洋傘製造卸、シブイなぁ。現役ではないのかな・・・。

※2023年3月撮影

さらに西に歩きます。

※2023年3月撮影

次回は鳩の街通り商店街の古民家カフェを訪ねます。

(写真・文/住田至朗)

※駅構内などは京成電鉄さんの許可をいただいて撮影しています。

※鉄道撮影は鉄道会社と利用者・関係者等のご厚意で撮らせていただいているものです。ありがとうございます。

※参照資料:『京成電鉄85年の歩み』(1996年/総務部編)『京成電鉄100年の歩み』(2009年/経営統括部編)他