電車内で水産の街をアピール 銚電が「漁網電車」を運転!?【レポート】
網棚、救助網 鉄道と網の関係は?
ここで中休み。鉄道と「網」の関係は? 最近は、ほとんど金属製パイプやガラス、アルミのパネルに代わってしまいましたが、車内の荷棚は、今も「網棚」と呼ばれます。
もう一つ、鉄道が普及し始め明治や大正時代の話ですが、路面電車の前面下部には金属や木製の枠に網を張った「救助網」が取り付けられたこともありました。
鉄道と漁網の共通点。日ごろからのメンテナンスが重要ということかも。最近の漁網は多くがポリエチレンやポリエステルの樹脂製ですが、一日で破れてしまうことも。仕業点検が欠かせません。
関係者が力を入れるのがリサイクル。森幸漁網は、廃棄された漁網を回収して再資源化します。最終的には、サステナブルな社会実現を企業目標に掲げる東京都台東区の繊維製品の企画開発メーカー・モリトアパレルが、シャツやストラップ、小物入れなどに製品化します。
銚電とJR東日本 MaaSでつながる
話を戻して、モニターツアーに参加したのは全部で約30人。中心は日本各地や台湾から銚子にやってきたインフルエンサーです。
神奈川県在住で、空気演出家/空気デザイナーを名乗る青木あるさんに感想をうかがいました。「ツアーや漁網電車への乗車で、銚子のさまざまな魅力を知ることができました。銚電はファン注目の鉄道会社ですが、地場産業を巻き込むことで、鉄道に興味のない方にもご乗車いただけるのでは……」。
そして、同じ鉄道業界からのメンバーがJR東日本。銚電とJRは、本サイトで紹介させていただいた「銚電100周年記念バトンリレー号」を2023年7月に共同運行するなど、WINWINの関係を築きます。
JR東日本からは地元・千葉支社(成田統括センター)のほか、本社マーケティング本部の戦略・プラットフォーム部門からもマネージャークラスの社員が銚子入り。JRと銚電は、交通の情報基盤・MaaSの一環としてデジタルスタンプラリーを共同展開します。
台湾の鉄道ファンを呼び込め!
銚電が今後、海外向けプロモーションで力を入れるのが台湾で、今回も台湾から来日したインフルエンサーが参加しました。
台湾に、日本の鉄道に親しみを覚えるファンが多いのは良く知られた話。台湾の国鉄に当たる台湾鉄路管理局(台鉄)は、JR四国や京浜急行電鉄など、日本の鉄道会社20社以上と姉妹鉄道の縁組みを結びます。
銚電が台湾からの訪日客を増やそうと、2023年7月に取締役に迎えたのが大湾文子(おおわん・あやこ)さん。日本やアメリカの大学で学んだ後、台湾の国立大学の大学院に進学。日台の双方向交流に力を発揮します。
新型電車の銚子入りは未定
ラストは、本サイトをご覧の皆さまが今、一番気になりそうなニュース。銚電は2023年8月、南海電気鉄道の2200系電車の譲受を発表していますが、新車(2両)の到着や営業運転はいつになるのか。
2024年1月現在、現車は銚子に未着。柏木亮常務にうかがったところ、「そう遠くない将来ですが、今のところはっきりした日程は決まっていません」と、予想通りの回答が帰ってきました。
南海2200系は、今回漁網電車として運行された3000形以来8年ぶりの新車両。具体的な発表があれば、本サイトでもご紹介させていただきたいと思います。
記事:上里夏生
※2024年1月24日15時35分……本文に一部追記いたしました(鉄道チャンネル編集部)
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