日立グループの日立レール社は、英国中東部を走る都市間高速鉄道の新型車両165両33編成を、アベリオUK社から4億ポンド(約532億円)で受注。

日立レール社が今回製造する新型車両は、英国中東部イースト・ミッドランズ地域を行く既存の路線に投入。2022年から走り始める。

同列車は、シェフィールド、チェスターフィールド、ノッティンガム、ダービー、レスター、リンカーンを含むイースト・ミッドランズ本線の主要都市と、ケタリング、ロンドンを結ぶ。

足回りはバイモード仕様、客室内では食事も提供

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客室内には、空調設備、無料のWi-Fi設備、電源コンセント、乗客むけ最新スクリーンを完備。また、ファーストクラスとスタンダードクラスの客室では、ケータリングサービスも実施する。

この新型車両は、電化・非電化区間の両路線に対応した、バイモード仕様。

最高運転速度は時速125マイル(時速約200キロ)で、非電化区間はディーゼルモードで走行。最新型エンジンを採用し、従来の高速鉄道車両と比較して最大90%の有害排出物削減を実現させた。

速達性、定時性、快適性をアップ

「これらの新しい車両は、イースト・ミッドランズ鉄道のすべての車両を置き換え、この地域の鉄道を改善させるための、6億ポンドを超える投資計画の中心を担う」と語るのは、アベリオUK社 マネージング・ダイレクター ドミニク・ブース。

「乗客のさまざまなニーズにこたえ、イースト・ミッドランズとロンドンの間をより早く結び、列車回数を増やし、従来の車両の座席数よりも80%拡大させたモデル」(ドミニク・ブース)

また日立レール社 マネージング・ダイレクター カレン・ボズウェルは、「今回の発表は、我々の英国サプライヤーネットワークにとっても朗報」とコメント。

「ダラム州にある日立の鉄道車両工場が、英国各地から調達している部品には、新しい車両が走る地域からの部品も多く含まれる。この車両と同系統の車両は、すでに英国内の他の地域の乗客の間で人気が高まり、乗客満足度も向上させている」(カレン・ボズウェル)
 
 
鉄道チャンネル編集部