キャラクターをラッピングした湘南モノレール湘南深沢駅の寄付型自販機(写真:湘南モノレール)

鉄道旅行でお世話になる〝機械〟は? と質問されれば、答えはもちろん電車や客車の鉄道車両、そして自動券売機や改札機といった駅設備機器類だ。さらにもう一つ、駅ホームに置かれる自動販売機を思い浮かべる方もいらっしゃるだろう。そんな鉄道と自販機にまつわる話題――。

「自販機で商品を購入したことがある場所」のアンケート調査で、トップにランクされたのが「公共交通機関」(23.3%)。2位の「レジャー・商業施設」(23.2%)、3位の「観光地・宿泊施設」(20.3%)を上回った。「駅コンコースやホームの自販機で、飲み物や食品類を購入して旅行に出発」は、多くの旅行者にとって旅の定番といえそうだ。

調査を実施したのは、自販機の販売促進や運用支援を手掛ける東京の広告代理業のダイレクト・ホールディングス。最近1年間に自販機を利用した、全国約1万1000人に利用場所や場面を聞いた。

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具体的な利用シーンでは、「公共交通の構内(駅ナカ、駅ホーム、待合室など)」が最多。2位以下には 「職場(工場・オフィス)」、「商業施設(ショッピングモールなど)」、「サービスエリア・道の駅」、「住宅街・商店街」が続いた。

続いて、鉄道会社発のニュースを一題。神奈川県の湘南モノレール湘南深沢駅に、「寄付型飲料自販機」が登場している。

外観は一般の自販機と同じで、販売額も変わらない。異なるのは、売り上げの一定割合をふるさと納税の仕組みを活用して、地元・鎌倉市の学校教育充実に役立てる点だ。

湘南モノレールと、飲料大手のキリンビバレッジ、それに鎌倉市教育委員会が事務局を務める「鎌倉スクールコラボファンド(鎌倉SCF)」が、3者連携で企画。自販機の更新時期に合わせて、湘南深沢駅に設置した。

自販機には、湘南モノレールのマスコットキャラクター「しょもたん」をラッピング。売り上げの一部が、鎌倉SCFに寄付されることを案内した。

湘南モノレールは、社会・地域貢献活動に注力。藤沢市内の小学校の1年生に、鉄道利用マナー啓発の下敷きを配布するほか、小中学生の体験学習を受け入れる。

記事:上里夏生