※2022年3月撮影

トップ画像、JR東海飯田線伊那北駅。1991年(平成3年)に改築された駅舎です。筆者がこの周辺をうろうろしていた1995年(平成7年)頃には、既にこの姿だったと思います。

それ以前の駅舎は、伊那電気鉄道の建てた国鉄っぽくない建物でした。伊那北駅は、1912年(明治45年)開業。1943年(昭和18年)の国有化で飯田線の駅になりました。1987年(昭和62年)国鉄分割民営化でJR東海が駅を引き継いでいます。

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背後のビジネスホテルが1995年当時、建っていた視覚的記憶はないですね。

※2022年3月撮影

スタイルとしては、伊那松島駅と似ています。横長の駅舎にエントランス部分の巨大な切妻屋根。

※2022年3月撮影

やはり本屋とエントランス部分のバランスに若干の違和感を感じます。

※2022年3月撮影

駅出入口。入って正面が改札口。外観のまま天井がとても高くなっています。無人駅。花祭りのピンク色のフラッグがたくさん繋げられて風にはためいていました。

※2022年3月撮影

駅前の眺め。交差点を左、伊那市駅方面に200mほど進むと1995年当時筆者が毎晩通った「角八」という蕎麦屋さんがあります。懐かしいけど朝方は営業していません。当時のオヤジさんは、流石に引退して代替わりしているかもしれません。伊那市駅から、歩いて10分ちょっとでした。伊那北駅からなら5分ほどでしょう。

※2022年3月撮影

伊那地方の郷土料理なのかな。「けたぐり(店によっては「おたぐり」)」という馬の内臓を煮た料理でビールを飲んで、鴨焼きで軽く日本酒、シメに手打ち蕎麦というのが毎晩のコースでした。当時は周辺に製麺所がなかった様で、どこの蕎麦屋さんも手打ちでした。

駅前広場。正面の大きな木は、高尾神社の森ですね。

※2022年3月撮影

駅前通りを右に進めば国道153号線です。

※2022年3月撮影

余談。この辺り、とても懐かしいのですが、28年も時間が経つと風景そのものも変化していて、昔の記憶で訪ねることが意外に難しいことも分かりました。

※駅などについては『JR全線全駅』(弘済出版社/1997)、『週刊朝日百科 JR全駅・全車両基地01-60』(朝日新聞出版/2012-2013)『長野県鉄道全駅 増補改訂版』(信濃毎日新聞社/2011)他を参照しています。

※鉄道撮影は鉄道会社、鉄道利用者、関係者などのご厚意で撮らせていただいているものです。鉄道を撮影する時は感謝の気持ちを伝えましょう。ありがとうございます。

(写真・文章/住田至朗)