【私鉄に乗ろう 06】明知鉄道明知線
遠美線の一部として1934年(昭和9年)に開業したが、前回書いた様に国鉄再建法で第1次特定地方交通線として廃止対象になり1985年(昭和60年)第三セクターの明知鉄道に転換された。
恵那駅に明智行が入線。2017年1月7日(土)に撮影している。何の合格ヘッドマークなのか不明だがお正月関係か。
※この「私鉄に乗ろう」の写真は、筆者がプライベートで旅行して撮影したものです。鉄道会社さんから許可をいただいていませんので、乗車券があれば誰でも入れる場所からの写真です。素人のスナップ写真なのでクオリティーには目をつぶってご笑覧ください。
恵那駅を出ると電化された中央本線と分かれていく。
普通鉄道としては日本で最も急勾配にある駅、飯沼駅。33‰の急勾配に駅は設置できないのだが、監督官庁(当時は運輸省)の厳重なチェックを受けて特例として認可されたらしい。第三セクターに移管されてから住民の要望で作られた。写真からは上り勾配であることくらいしか分からない。
駅舎と駅名標の角度がこんなにズレている。垂直なのは駅名標か。
阿木駅は逆光がひどいので帰路に撮ることにした。コンパクトデジカメなのでレンズフードが無く、運転席横からの手持ち撮影なのでハレーションを切る方法がない。
何とも長閑な飯羽間駅。
極楽。駅は逆光なので帰路に撮る。駅名は公募で決めたそうだが、地上の極楽である。駅付近の字名だそうだ。恵那鉄道少年団のプランター。
明知線で唯一列車交換可能な岩村駅。
花白温泉駅。2011年に花白から改称された。
駅前に温泉施設「花白の湯」がある。
山岡駅の手前に廃車されたアケチ1号を使った「森の列車カフェ」があった。かつては島式ホーム1面2線だった、そのレールの一部が残されアケチ1号が置かれている。申し訳ないが逆光のハレーションで見難い。
駅名標の異様に頑丈な枠。駅前広場も良い感じ。
野志駅も30‰の勾配にある駅。京阪電鉄京津線大谷駅と共に日本で2番目に急勾配に建つ駅。
恵那から49分かかって10:17、明智に到着。不思議なのは地名は明智、駅名も明智なのに明知鉄道であることだったが、1954年に静波村と合併して明智町になる前は明知町だったのだ。
外に出て駅舎を見る。旧駅舎と同じだが改修されたのか綺麗な建物。
駅から駅前広場を見る。国道を越えた突き当たりを右に行くと日本大正村がある。
駅舎内に戻る。きっぷ売場と改札。
ホームで10:39発恵那行を待つ。奥に車両基地がある。
ちょうどホームに入線してくる。
恵那行の様だ。
駅を出ると勾配を登って行く。
野志駅が見えてきた。
順光なので撮影が楽ちん。野志駅の勾配30‰は写真からは分かり難い。
気になったのが線路の脇にある小屋。古いもので現役ではないと思うが明らかに鉄道施設だ。でも踏切とか信号には関係なさそうな場所にある。
これは山岡駅構内にあった。
花白温泉〜岩村間。
こーいう風景が明知鉄道の真価だと思う。本当に景色が良いのだ。
岩村駅。
魅力的な古い木造駅舎。
恵那行、実は「急行大正ロマン」、明智を出て岩村駅まで停車しなかった。
しかし列車交換でけっこう長く停車したので急行の意味はあまりなさそうだ。
これが地上の極楽(駅)。
阿木駅の小屋は大きい。
廃車されたアケチ1号が物置で使われている。相対式ホームは使われていない。
阿木の駅舎には歯科医院が開業している。
また小屋があった。
日本一急勾配に建つ飯沼駅。しかし長閑。
5つ目の小屋。
中央本線が寄ってきて
終点の恵那駅到着。11:27だから急行は各駅停車よりも所要時間は1分だけ短い。
明知鉄道、すごい山岳路線だと思っていたが、実際に乗ってみると、とても長閑で広々とした風景を楽しむことができた。もう少し長く乗っていたいと感じる路線。
(写真・記事/住田至朗)