次世代アナウンスロボット「しおりん」

交通、観光、飲食、宿泊といったサービス産業の総合展示・商談会「HCJ2021」が、2021年2月16~19日に東京都江東区の東京ビッグサイトで開かれ、約590社・団体が出展した。主催は日本能率協会。

鉄道業界からの参加が東京に本社を置くトランスネットで、JRグループの鉄道情報システム(JRシステム)の関連会社。JRシステムは、JRの指定券予約・発券システムのマルスで知られるが、トランスネットはマルスの仕組みを応用して、ホテルや旅館向けの宿泊予約・管理システムを提供する。

鉄道会社向けに「英語応対講座 鉄道・異常時コース」を売り込んだのが、大手出版社系の語学研修会社。コロナで状況は変わったが、鉄道を利用する訪日外国人は大幅に増えており、運転見合わせや地震発生時、間違えて改札を通過した場合のSuicaやPASMOの入場データ取り消しと、英語や中国語、韓国語の説明を求められる場面は確実に増えている。 鉄道・異常時コースは、パソコンやタブレット端末で学べるEラーニングの仕組みを採用。実践に即して30場面と180単語に絞り、現場事務所で手軽に学べるように工夫する。

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今回が初開催のサービス産業向け次世代技術EXPOでは、東京のスタートアップ(ベンチャー)企業が開発した次世代アナウンスロボット「しおりん」が、来場者を引き付けた。見た目は完全なロボットだが、実はインターネットのリモコン操作で動く比較的簡単な仕掛け。鉄道業界では、駅ビルやホテルへの採用を働き掛けている。

文/写真:上里夏生