【木造駅舎カタログ】東北本線08/90 陸前山王駅

2021.10.29

※2020年9月撮影

トップ画像は、東北本線陸前山王駅。駅前は駐車場になっています。仙台駅まで3駅と奥羽山地を抜けて仙台の平野部にある駅です。

陸前山王駅は、1933年(昭和8年)塩竈線の多賀城前駅として開業しました。

この塩竈線は東北本線の前身を日本鉄道が敷設した時に鉄道資材を運ぶために1887年(明治20年)福島県の郡山駅から塩釜港まで敷かれた貨物線です。

斜めですが駅舎全体を撮影。昭和8年えの開設時に建てられた駅舎です。

※2020年9月撮影

東北本線の岩切駅~利府駅~品井沼駅間には急勾配があり補助機関車が必要であったことでその解消のために陸前山王駅から品井沼駅までの貨物専用の「東北海岸線」が戦時中の1944年(昭和19年)に敷かれました。この時、岩切駅から陸前山王駅までが東北本線に編入されたことで塩竈線は陸前山王駅~塩竈駅間になります。駅名も陸前山王駅に改称されました。

東北本線の複線化の際に、勾配が少なく沿線人口の多い「東北海岸線」が東北本線に格上げされました。

1968年(昭和43年)現在の位置に陸前山王駅は移設されます。1971年(昭和46年)仙台北港まで仙台臨海鐵道の臨海本線が開業。1984年(昭和59年)改札が無人化されました。1987年(昭和62年)の国鉄分割民営化でJR東日本に継承されます。1997年(平成9年)塩釜線(1956年以前は塩竈線)廃止。1998年(平成10年)改札、精算窓口再開。2003年(平成15年)自動改札機設置、ICカードSuicaが使用できる様になりました。2005年(平成17年)再び改札窓口閉鎖。2008年(平成20年)運転扱いを仙台臨海鐵道に委託。

改札は無人。仙台駅が管理しています。駅舎には運転扱いを行う仙台臨海鉄道の詰所があります。

※2020年9月撮影

仙台臨海鉄道が分岐していて駅構内は広く多くの側線、留置線があります。

以前から気になっていたので多賀城のことも調べました。多賀城も、新田駅の駅名説明に出てきた古代の城柵で奈良時代から平安時代に陸奥(むつ)国府や鎮守府が置かれます。当時の東北エリアの政治、軍事、文化の中心地だったのです。現在も東北本線陸前山王駅の隣に国府多賀城駅があって、徒歩10分ほどの遺跡は国の特別史跡に指定されています。

※2020年9月撮影

駅出入口。仙石東北ラインで運行されているJR東日本HB-E210系気動車が停まっています。

※2020年9月撮影

余談ですが、友人の墓が仙石線高城町駅から徒歩の寺にあって、墓参りに行く時に筆者も仙石東北ラインに乗りました。

※鉄道の撮影は鉄道会社、鉄道利用者、関係者などのご厚意で撮らせていただいています。撮影は何よりも安全が最優先。あくまでも業務・利用の邪魔にならないように、そしていつも感謝の気持ちを持って撮影しています。

(写真・文章/住田至朗)


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