ブロック積みの駅舎です【なんちゃって木造駅舎カタログ】紀勢本線09/178 三木里駅
※2020年12月撮影
トップ画像は、紀勢本線三木里駅。建築技法的には木造駅舎ではありません。駅舎は、潮風に耐える様にブロックを積んで建てられています。逓信省コンビ、電話ボックス・郵便ポストの右はトイレ。山は針葉樹が比較的多いのでしょう、12月下旬なのに緑が豊かです。
この辺りは強烈なリアス式海岸が続きます。国道は、賀田湾奥の三木里駅に向かっています。紀勢本線は国道右側の山塊を九鬼駅から2,605mの名柄トンネルで一気にショートカットしています。
駅間4.1kmは国道で九鬼駅から三木里駅まで走る距離の3分の1ほどです。「鹿に注意」交通標識の後辺りに目的地・三木里駅があります。
※2020年12月撮影
三木里駅は、1958年(昭和33年)九鬼駅から紀勢東線が延伸されて開業しました。翌1959年(昭和34年)新鹿駅までが開通して紀勢本線は全通。三木里駅も紀勢本線の所属駅になります。1983年(昭和58年)駅は無人化。国鉄分割民営化でJR東海に継承され、2005年(平成17年)に交換設備が撤去され駅舎側のホームが使用されています。
線路や構内踏切は撤去されていますが、旧ホームはそのまま残されていました。
駅舎出入口。無人駅です。待合室内の元の窓口はシャッターが降りていました。待合室は壁に作り付けの横長木製ベンチが2本、線路と並行に設置されています。
※2020年12月撮影
理由は覚えていないのですが、何故か三木里駅の駅舎は上の2枚しか撮っていませんでした。そのクセ頭上高く飛ぶ鳶(トビ)を駅前で写していたりしていました。トビなんて自宅近くの江ノ島にたくさんいるから珍しくもないのに・・・。
※2020年12月撮影
駅前から賀田湾方面を見ています。眼下に三木里の集落が広がります。
※2020年12月撮影
望遠レンズにすると通って来た国道311号線の上方に山を切り崩して砕掘している大きな穴が見えます。調べると小脇町の丸昇石材採石場の様です。何を採っているのかは分かりません。
※2020年12月撮影
山深い湾の奥に駅があるのは九鬼駅と同じでした。次の賀田駅まで、紀勢本線は亥ヶ谷トンネル(2,839m)でショートカットです。国道311号線は半島の海沿いを進みます。
※鉄道の撮影は鉄道会社、鉄道利用者、関係者などのご厚意で撮らせていただいています。撮影は何よりも安全が最優先。あくまでも業務・利用の邪魔にならないように、そしていつも感謝の気持ちを持って撮影しています。
(写真・文章/住田至朗)