今回は、東北本線から分岐しているJRの支線についてご紹介したいと思います。

現在東北本線の支線の非電化区間ではおもにキハ100系/キハ110系が使用されていますが、それ以前では各路線の特性によって使用車両が異なりました。

まず、1980年代後半においても多くの路線で使用されていたキハ20系のなかの一形式であるキハ52です。キハ20系には、キハ20をはじめとして、寒冷地仕様のキハ22、片運転台形のキハ25、半室郵便荷物車のキハユニ26など多くの形式があり、その中でキハ52はキハ20をベースに、急こう配に対応するために2基エンジンを搭載した車両です。キハ20系でJR線上で最後まで定期運用されていたのも大糸線のキハ52でした。

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写真は好摩から大館を結ぶ花輪線で運用されるキハ52の単行列車です。白地に赤帯の盛岡色と呼ばれる塗装になっています。

続いては、盛岡から宮古を結ぶ山田線を走るキハ52です。

山深い区間を走っている雰囲気を感じられる構図にしてみました。

キハ52は、東北地区では盛岡客車区(現 盛岡車両センター)所属車両が上記の花輪線、山田線に加え、山田線から分岐していた岩泉線、東北本線の一部区間で、また新津運転区(現 新津運輸区)の所属車両が羽越本線、米坂線、磐越西線などで運用されていました。

気動車の列車では異なる形式で編成されることも珍しくありませんでしたが、こちらで撮影した列車はいずれもキハ52同士のきれいな編成でした。

1990年から順次キハ100系/キハ110系による置き換えが進み、2007年にすべてが置き換えられました。

※各写真は一回の旅行で撮影しているわけではなく、複数回にわたるものを編集しています

記事:芝系太