※2022年1月撮影

トップ画像は、内房線那古船形駅。内房線お馴染みの明るい水色の屋根瓦の木造駅舎。

補陀洛山那古寺のある那古(なご)地区と船形漁港がある漁師町船形(ふなかた)地区との間にあるから那古船形駅です。でも駅名は濁音のない「なこふなかた」です。理由は分かりません。

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駅舎の形は、佐貫町駅と同じ切妻屋根。佐貫町駅と違うのは出入口も切妻屋根の部分があること。プロポーション的には、こちらの方が美しいと個人的には感じます。

※2022年1月撮影

屋根瓦と外壁の塗装直後と思われる写真をネットで見ました。屋根はもっとブルーに近い色彩でした。2008年(平成20年)頃の写真から13年ほどで明るい水色に退色したのかな。正面外壁の退色はもっと進んでいます。南(右)側の外壁と比較すると歴然ですね。

※2022年1月撮影

ホーム側の上屋などは寄棟屋根の駅と同じです。北側は、駅前を千葉県道185号線が内房線に並行しています。雲が流れて太陽が時折隠れます。

※2022年1月撮影

広い駅前広場があります。この駅でも筆者が居た20分ほどの間、全く人の姿を見かけませんでした。

※2022年1月撮影

駅舎の北は駐輪場になっています。

※2022年1月撮影

那古船形駅は、1918年(大正7年)開業。1987年(昭和62年)国鉄分割民営化でJR東日本の駅になりました。2019年(平成31年)3月、島式ホームの駅舎側線路を撤去。駅は棒線化し、構内跨線橋も解体撤去されました。

構内跨線橋がある時代にアイドルグループ「AKB48」のシングル盤『会いたかった』(2006年/平成18年)のミュージック・ビデオ撮影が那古船形駅で行われました。筆者は見ていませんが構内跨線橋なども写っているそうです。

※2022年1月撮影

駅の正面には、県道185号線が突き当たって左折しています。

※2022年1月撮影

駅舎出入口。無人駅です。ホームの構造は同じく棒線化された安房勝山駅とほぼ同じでした。

※2022年1月撮影

那古船形駅、内房線では今までの9駅中で最も惹かれた木造駅舎です。

※タイトルは『木造駅舎』となっていますが、厳密に「構造として木造建築」の駅舎だけをとりあげているワケではございません。あくまでも筆者が気に入った駅舎を恣意的に選ばせていただいています。外観が明らかに木造建築と異なる場合でも、煩雑を避けるためタイトルは【木造駅舎カタログ】のまま進行いたします。悪しからずご了承ください。

※駅などについては『JR全線全駅』(弘済出版社/1997)、『週刊朝日百科 JR全駅・全車両基地01-60』(朝日新聞出版/2012-2013)他を参照しています。

※鉄道撮影は鉄道会社、鉄道利用者、関係者などのご厚意で撮らせていただいているものです。鉄道を撮影する時は感謝の気持ちを伝えましょう。ありがとうございます。

(写真・文章/住田至朗)