京都市営地下鉄烏丸線の新型20系車両

京都市交通局は2022年9月27日、地下鉄のダイヤ改正や有人改札口のリモート化の実施について発表しました。

2019年度と比較すると、京都市交通局は2020年度、2021年度の2年間でバス・鉄道事業あわせて約270億円の減収となっており、特に地下鉄事業では「非常に厳しい経営状況」が続いているといいます。

京都市営地下鉄の時間帯別利用者数減少割合

ダイヤ改正と有人改札口のリモート化については、2022年3月に策定した「京都市交通局市バス・地下鉄事業経営ビジョン【改訂版】」に経費削減策として掲げられていました。減便・リモート化による経費削減効果額は、どちらも年間約6,000万円と見込まれます(なお、リモート化の初期費用として約9,000万円ほどかかる見込みです)。

ダイヤ改正日・改正内容

11時台~14時台に両線ともに8本減便

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ダイヤ改正日は2022年12月17日(土)。11時~14時台で平日・土休日ともに烏丸線・東西線それぞれ計4往復の減便を実施します。

朝・夕のラッシュ時間帯は、東西線の京阪乗り入れ列車を除き減便は実施しません。また始発・終発の時刻変更は行わず、昼間時間帯の10時台・15時台は通学利用を考慮し減便を行わないということです。なお、減便を実施する時間帯では、烏丸御池駅での発着時刻を調整し、できる限り烏丸線と東西線の乗り継ぎ時間を短縮するよう努めるといいます。

また、京阪電鉄も京阪京津線でダイヤ改正を実施し、同線からの平日の直通乗入列車が減便されるため、6時台~9時台、15時台~20時台も地下鉄線内における京阪乗入列車の一部が減便となります。

平日ダイヤにおける1日の減便本数

11時台~14時台の運転本数は、烏丸線が64本から56本に減便、東西線が64本から56本に減便となります。詳細なダイヤは11月中頃までにホームページや駅へ掲示されます。

有人改札口のリモート化

有人改札口のリモート化については、東西線では2022年11月1日(火)から山科駅、三条京阪駅、二条駅で実施。烏丸線では2023年4月1日(土)から、今出川駅(南改札口)、竹田駅(南改札口)でそれぞれ実施します。ただし、利用者の多いラッシュ時間帯などは有人対応のままです。

リモート化された改札口では、インターホンやカメラなどの設備を整備し、駅係員が利用者との会話や状況の把握を行い、適切に案内ができるようにするということです。

IC対応型多機能インターホン

今回のリモート化により、京都市営地下鉄では全31駅43改札口のうち、11駅14改札口がリモート対応となります。

(画像:京都市交通局)