山形新幹線「E8系」故障の理由は? JR東日本が調査経過を発表
山形新幹線の新型車両「E8系」に異変――6月17日、試運転中の回送列車が故障し、宇都宮~那須塩原駅間で停車。同日に小山駅停車中の「つばさ136号」、郡山駅停車中の回送列車、福島~笹木野駅間を走行中の「つばさ139号」でもE8系で車両故障が発生し、東北・山形・秋田新幹線の上下計86本が運休しました。

原因は補助電源装置の故障によるもの。これにより主変換装置への電力供給が断たれ、同装置内にある冷却装置が動作せず回路保護機能が作動、車両を動かすモーターが駆動せず、走行不能に至ったものと見られます。
では、なぜ補助電源装置が故障したのでしょうか。JR東日本とメーカーで外観調査・分解調査を進めたところ、補助電源装置内部の半導体素子に損傷が見つかりましたが、損傷した原因は現在も特定できていません。JR東日本は「気温などの環境的要素を含め、あらゆる観点から鋭意原因究明を行い、必要な対策を講じてまいります」としています。
当面の対応として、JR東日本は現在E8系の単独運転を取りやめており、山形新幹線は一部の直通列車を除き、福島駅で山形・新庄駅方面へ折り返し運転を行っています。この対応に伴い、山形新幹線(福島~山形・新庄間)の列車本数は通常の8割程度となっています。
最新の運転計画は、JR東日本の「新幹線の運行情報・運休情報」ページで案内。25日現在は6月30日(月)までの運転計画が発表されています。
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