※2022年8月撮影

トップ画像は、JR四国徳島線西麻植(にしおえ)駅。何ともシンプルな木造駅舎。

8月4日にスタートした駅舎撮影ツアーも9日目になりました。12日朝イチに来たのが西麻植駅です。この日、徳島線を撮影したらツアーは完了。レンタカーを丸亀で返却して岡山駅まで移動して宿泊の予定。目標の撮影100駅は達成できるでしょうか。

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筆者はこれまでに何度か徳島線に乗っていますが、この麻植(おえ)という難読地名には最初から強い印象を受けました。

駅名は、広域地名の麻植郡に由来。伝承では、吉野川の支流が麻の様に入り乱れる地形からとも、宮中神事の大嘗祭にこの地を支配していた阿波忌部(あわいみべ)氏が麻布を献上していたからとも言われています。駅北の支流江川は環境庁(現・環境省)が1985年(昭和60年)に「名水百選」に選定しています。

駅舎は徳島線の南側。駅前西側には飲食店が隣接していています。(そちら側からは撮影していません)

※2022年8月撮影

東側はJR四国さんの「月極有料駐車場」と看板が立っていますが、自転車が置かれていました。

※2022年8月撮影

駅前の県道238号線から真っ直ぐに駅に上がる舗装されたアプローチ。

※2022年8月撮影

駅出入口。建物財産標は見つけられませんでした。

※2022年8月撮影

改修で外壁は石膏ボードで覆われています。この下の木造の外壁が見たかったのですが。駅舎の建造がいつなのかは未詳です。

広い待合室に入ります。

※2022年8月撮影

無人駅。残されている窓口に「運行情報等表示端末」が置かれています。キレイな木製ベンチには「徳島杉」の刻印。良いベンチです。

※2022年8月撮影

窓側にならぶのは、ごく普通の木製ベンチ。

※2022年8月撮影

ホーム側出入口。

※2022年8月撮影

ホームは単式の棒状駅です。こちらは徳島駅方面。駅名標を撮り損ねたのでこのカットでご覧ください。

※2022年8月撮影

西麻植駅は、1899年(明治32年)徳島鉄道の駅として開業。国有化を経て徳島線の所属駅になります。1987年(昭和62年)国鉄分割民営化でJR四国の駅になりました。

長いホームです。駅舎の屋根は切妻ではなく「はかま腰」屋根。(半切妻とも呼ばれます)

※2022年8月撮影

駅舎西側の妻面には窓も何もありません。ホームの上屋は古レールが支えています。

※2022年8月撮影

(写真・文/住田至朗)

※駅構内などはJR四国さんの許可をいただいて撮影しています。

※駅などについては『JR全線全駅』(弘済出版社/1997)、『週刊朝日百科 JR全駅・全車両基地01-60』(朝日新聞出版/2012-2013)、『山陽・四国920駅』宮脇俊三・原田勝正編(小学館/1993)、『停車場変遷大事典 国鉄 JR編1-2』(JTBパブリッシング/1998)他を参照しています。

※タイトルは『木造駅舎』ですが、厳密に「構造として木造建築」の駅舎ではなく、筆者が気に入った駅舎を恣意的に選んでいます。明らかに木造建築と異なる場合でも、煩雑を避けるためタイトルは【木造駅舎コレクション】で進行します。悪しからずご了承ください。

※鉄道撮影は鉄道会社と利用者・関係者等のご厚意で撮らせていただいています。