文科大臣賞を受賞した片倉高のモジュール

全国の高校生鉄道模型愛好家による「鉄道模型コンテスト2020」が2020年11月22、23の両日、初めてオンライン開催された。最も参加校数の多いモジュール(集合式ジオラマ)部門では、東京都立片倉高校が最優秀賞の文部科学大臣賞を受賞した。

2009年の初回から数えて12回目。2019年まで、毎年夏休みに東京都内のホールで開催されてきた。鉄道模型界有数の大型イベントだったが、新型コロナの今年は実開催を断念。リモート開催では、スタジオに作品を持ち込んでプロダクションマネージャーの南田裕介さん、女子鉄アナウンサーの久野知美さんが紹介。参加校とはインターネット会議システムで結び、こだわりのポイントを語ってもらった。

コンテストはモジュールのほか、写真パネル1枚分の1畳レイアウト(ジオラマ)、大型のHOゲージ車両の3部門で出来栄えを競った。文科大臣賞の片倉高は、JR中央線湯の花トンネルと中央自動車道を模型化。高速道は側灯や走行するトラック、乗用車のヘッドライト・テールライトをLED点灯させたほか、踏切警報器も稼働する。

ADVERTISEMENT

2020年は授業がオンラインになり、模型作りも集まる場の確保に苦心。メールをやり取りして、パーツを作り分けるなど製作方法を工夫した。

コンテストはイベント名と同じ鉄道模型コンテスト(一般社団法人)が主催し、文科省のほか、東京私立中学高等学校協会、東京大学生産技術研究所、JR東日本、JR東海、JR西日本、JR四国、JR九州、JR貨物が後援。審査委員長は東京芸術大学美術学部の八木澤優記講師が務めた

文/写真:上里夏生