特別編 日田彦山線スタート【木造駅舎巡礼07】日田彦山線01
※2015年8月撮影
トップ画像は、2015年8月に日田彦山線に乗った時に撮影した彦山駅。上り列車と列車交換しています。この駅舎を初めて見たときはハデな屋根の色に驚きました。そして木造駅舎という一般的なイメージをはるかに上回る大きさにもビックリ。
さて【木造駅舎巡礼】、順当には山陰本線に進む予定でしたが、特別編としてJR九州日田彦山線をはさみます。
※2015年8月撮影 彦山駅駅舎ホーム側正面
理由は、2017年(平成29年)7月の九州北部豪雨で不通になっていた区間、添田駅~夜明駅間の鉄道による復旧を諦めBRT(バス高速輸送システム=bus rapid transit)になることが7月の「第6回日田彦山線復旧会議」で合意されたことです。これによって元の鉄道駅舎が撤去される可能性が極めて高いことは、東日本大震災でBRT転換された気仙沼線・大船渡線の前例で懲りています。
そこで慌てて不通代行バス区間の駅舎を撮りに行くことにしました。ついでに日田彦山線鉄道運行区間の木造駅舎も撮影します。
※2015年8月撮影 筑前岩屋駅
美祢線を駅レンタカーで回った翌2020年8月24日、厚狭駅から小倉駅に鉄道で移動。小倉駅前でレンタカーをピックアップして最初の石原町駅に向かいました。残念なことに駅舎正面は完全な逆光。個人タクシーの運転士さんがベンチに座っていました。
※2020年8月撮影
出入口。駅名、黒地に白文字は珍しいかもしれません。
※2020年8月撮影
手書きの建物財産標。大正4年3月です。
※2020年8月撮影
無人駅です。
※2020年8月撮影
きっぷの自動販売機があります。窓口はシャッターが閉まっていますが残されています。
※2020年8月撮影
天井の装飾が印象的でした。大正モダン。
※2020年8月撮影
改札口にはきっぷ回収箱。
※2020年8月撮影
駅舎側に上りの単式ホームがあります。構内踏切で島式ホームの下りホームに渡ります。構内踏切からこれから向かう夜明方面。2番線の線路は使われていないので錆びています。
※2020年8月撮影
こちらは小倉駅方面。
※2020年8月撮影
下り3番線。線路の先の方を写すためにイエローラインを越えて撮影。もちろん時刻表で1時間は下り列車が来ないことを確認しています。右に草に埋もれた側線があります。1996年(平成8年)まで下り方面で分岐して三菱マテリアル東谷工場(東谷鉱山)への専用線が敷かれ石灰石が運ばれていました。その名残でしょうか。
※2020年8月撮影
島式ホームから上りホームの駅舎。背後の山々が美しい。
※2020年8月撮影
下りホーム駅名標。
※2020年8月撮影
石原町駅は、1915年(大正4年)小倉鉄道の駅として開業。1943年(昭和18年)国有化。1960年(昭和35年)線路名称整理で日田彦山線所属に。1996年(平成8年)貨物列車設定廃止。2015年(平成27年)無人化。
駅舎の外、北側から駅舎。
※2020年8月撮影
真北から。
※2020年8月撮影
南側。
※2020年8月撮影
逆光ですがもう1枚、正面の寄り。
※2020年8月撮影
では次の駅に向かいます。
(写真・文章/住田至朗)