※2020年8月撮影

トップ画像は、JR九州日田彦山線採銅所駅。とても綺麗な木造駅舎です。

駅は、県道429号線に面しています。

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※2020年8月撮影

県道はご覧の様に急カーブの坂道です。左に下っていった先で国道322号線に繋がっています。筆者はそちらから採銅所駅に来ました。

※2020年8月撮影

駅舎の前に香春町(かわらまち)の建立した石碑があります。

※2020年8月撮影

記載の「小倉鉄道開通時の中で現存する唯一の建物です。」は違うと思います。この駅の前に訪ねた石原町駅も同じく小倉鉄道開通時の駅舎が残っていたからです。天井の大正ロマンを感じさせるデザインも採銅所駅と共通していました。

駅舎正面の作り付けベンチがユニークです。駅名の書かれた木板もなかなかワイルド。

※2020年8月撮影

なぜこんなに綺麗な木造駅舎なのかと言うと、老朽化で解体予定だった駅舎を2010年(平成22年)にJR九州から無償で譲り受けた香春町が約1,000万円を投じて徹底的に修復工事を実施したからなのです。木造駅舎でここまで丁寧に”修復”されているのはとても貴重です。木造駅舎ファンとしては「聖地」に値します。

駅舎内に入る前に駅舎の周囲を見ます。南側。瓦屋根は寄棟です。瓦も新しくてとても綺麗です。

※2020年8月撮影

北側。

※2020年8月撮影

さらに北面側。手前の石の板は、

※2020年8月撮影

おそらく水場だったのでしょう。鏡と手水の跡があり水道管が露出しています。蒸気機関車の時代にはトンネルで煙や煤が客車内にも流れ込むので手や顔を洗う場所が必須だったのです。

※2020年8月撮影

水場の背後に引き込み線がありました。奥に見える高い山は竜ヶ鼻(680.7m)でしょうか。

※2020年8月撮影

では駅舎内に入ります。

※2020年8月撮影

この駅にも手書きの建物財産標がありました。大正4年3月となっています。

※2020年8月撮影

駅舎内から出入口。正面に上で見た香春町の建てた石碑が見えます。

※2020年8月撮影

きっぷの自動販売機が置かれています。元の駅長室、駅事務室などは香春町の移住・交流拠点「第二待合室」として改修され、2017年(平成29年)からオープンしています。中に女性がいます。時刻は9時35分。良いペースです。

※2020年8月撮影

駅舎内部も実に丁寧に修復されています。全ての古い木造駅舎がこうなれば良い、と思ってしまいます。続きは次回です。

今夜はクリスマス・イヴですね。コロナ禍で外出はままなりませんが、メリークリスマス!

(写真・文章/住田至朗)