「東海道新幹線、乗り放題」

JR東海がまさかのワーケーションプランを打ち出してきた。東京駅~新大阪駅を「のぞみ」「ひかり」「こだま」で移動し、4グループ35施設から宿泊先を選ぶという旅行商品だ。

料金は6泊7日・13泊14日・20泊21日の3パターン用意されており、最安は6泊7日の9万円~となっている。ジェイアール東海ツアーズから本日14時に発売される。

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<設定期間>
2021年5月6日~2021年7月20日

<発売日時>
2021年4月27日14時~
(商品ページは14時公開予定)

座席もグリーン車・指定席を選べる

指定席に乗り放題の「普通車プラン」だけでなくグリーン車にも乗り放題の「グリーン席プラン」も選択可能。普通車自由席はどちらのプランでも乗り放題だ。

差額は6泊7日プランなら1万5千円。13泊14日プランなら2万5千円。20泊21日プランなら3万円。より長く利用する人ほどお得感が強い。

JR東海の狙いは

「ワーケーション」は「ワーク」と「バケーション」を組み合わせた造語。昨年から続くウィズ・コロナの流れで注目を浴びた新しい働き方・休暇の過ごし方で、観光地やリゾートでテレワークをしながら旅行も楽しむというもの。

コロナ禍における観光地救済策として、また自宅と仕事場の切り分ける術として期待されている一方で、交通費や宿泊費が余計にかかることを考えるとなかなか手を出し辛い。そうした事情もあってか、鉄道事業者と観光業界が手を組み、交通費が割安になるプランを提供するなどして手探りを続けている。

今回JR東海が発表したワーケーションプランも、そうした流れの中で「潜在的なお客様のニーズに注目」したもの。同社東京広報室は取組の背景について次のように語る。

「宿泊地から沿線観光地へのショートトリップも可能な、まったく新しいワーケーションスタイル」

「一か所に留まらず、お客様が自由にお仕事・ご旅行の計画を立てられる本商品を通じて、ご利用されたお客様の動向なども踏まえ、今後の商品展開に繋げていきたいと考えています」

たとえば宿泊先を新大阪駅周辺の宿にして、昼間は新幹線で東京~新大阪間の好きな場所へ移動して仕事。夜にまた新大阪へ寝に帰る、という使い方もできる。昼間の滞在先を日替わりで別の場所へ変えてもいい。東海道新幹線区間内なら選択肢は多過ぎるほどだ。

鉄道ファン的には「新幹線乗り放題」という文字列にどうしても目が行ってしまうところだが、こうした企画商品を利用者側がどのように活用するか、その動向次第ではさらにブラッシュアップされたプランが発売されることも考えられる。

鉄道チャンネル編集部