※2020年12月撮影

トップ画像は、関西本線富田(とみだ)駅。大きな駅舎ですが無人駅です。

富田駅、1985年(昭和60年)まで三岐鉄道の旅客列車が乗り入れていました。トップ画像は西口駅舎です。東口にもかつては古い木造駅舎がありましたが、既に解体撤去されています。東口を出たところに三岐鉄道本社があります。

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筆者は2016年(平成28年)7月に特異な軌間(762mm)の三岐鉄道北勢線西桑名駅から阿下喜駅まで乗車。タクシーで三岐線西藤原駅に移動。狭軌の三岐線を富田駅まで乗りました。終点富田駅の接続は近鉄富田駅でした。関係ないオマケ写真です。超ユニークな蒸気機関車スタイルの駅舎。三岐線西藤原駅です。

※2016年7月撮影

オマケの追加。雨降りですが西藤原駅前の公園には模型鉄道の線路が敷いてありました。右が三岐線西藤原駅ホーム。蒸気機関車が保存されていました。

※2016年7月撮影

富田駅は、1894年(明治27年)関西鉄道の駅として開業しています。1907年(明治40年)関西鉄道が国有化。1909年(明治42年)線路名称制定で関西本線の所属駅になります。

1931年(昭和6年)三岐鉄道三岐線が乗り入れました。三岐線は1970年(昭和45年)近畿日本鉄道富田駅への連絡線が開業し旅客列車はほとんど近鉄富田駅に乗り入れる様になります。1985年(昭和60年)三岐線が関西本線富田駅での旅客営業を休止。その後もこの区間は貨物線のみ稼働しています。

1987年(昭和62年)国鉄分割民営化でJR東海の駅になります。2011年(平成23年)駅は無人化。

※2020年12月撮影

南側から。構内のディーゼル機関車“RED BEAR”が見えます。構内には三岐鉄道の旅客ホームも残っていますが跨線橋からの通路は閉鎖されていました。

※2020年12月撮影

北側には駐輪場があります。

※2020年12月撮影

駅出入口。ホーム改札口側に建物財産標がありました。記載は「鉄 03-1001 明治27年12月」。駅が開業した1894年の駅舎ですがJR東海さんらしくキレイに改修されています。駅舎内などはそれなりの古さを感じさせましたが、外観はあまり古く見えません。広い待合室が右にあります。正面にタンク貨車が見えます。

※2020年12月撮影

駅前に東海道の道標がありました。富州原、川越は右と刻まれています。今の近鉄名古屋線川越富洲原駅方面ですね。

※2020年12月撮影

長閑で静かな駅前にしばらく佇んで往時の東海道を旅した人々の姿を思っていました。

※鉄道の撮影は鉄道会社、鉄道利用者、関係者などのご厚意で撮らせていただいています。撮影は何よりも安全が最優先。あくまでも業務・利用の邪魔にならないように、そしていつも感謝の気持ちを持って撮影しています。

(写真・文章/住田至朗)