JR西日本が「せとうちパレット日本博実行委員会」として主催機関に名を連ねる「紅葉谷ライトアップ」のポスター(画像:JR西日本)

イギリス人の旅行家で時刻表に名を残すトマス・クックが来日時、「世界のどの湖よりも美しい」と絶賛した瀬戸内海――。

JR西日本は、世界遺産・厳島神社で知られる広島県の安芸の宮島で、2021年10月~2022年3月の半年間、「神の島~宮島芸術祭」と銘打った文化・芸術イベントを開催している。JRグループと地元が2020年10~12月に共同実施した、全国規模の観光キャンペーン「せとうち広島ひろしまデスティネーションキャンペーン(DC)」を引き継ぐ形で、瀬戸内の魅力を国内外に発信する。

宮島エリアでは、文化庁が主催して日本の文化資源価値を世界に広める「響きあう人・海・芸術~せとうち交響」プロジェクト(令和3年度日本博主催・共催型プロジェクト)を実施中。宮島芸術祭もプロジェクトの一環という位置付けだ。

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JR西日本は、瀬戸内エリアの魅力を利用促進に生かす「せとうちパレットプロジェクト」を企画。プロジェクトに合わせ地元・広島県廿日市市と共同で実施する秋季イベントでは、紅葉の見ごろに合わせて2021年10月30日~11月23日に紅葉の名所「紅葉谷公園」をライトアップして、来訪客にシャッターチャンスを提供する。

廿日市市主催の催しでは、宮島歴史民俗資料館で企画展「嚴島神社大鳥居~戦国時代編~」を開催中(2021年12月5日まで)。これまでに何度も建て替えられてきた、宮島のシンボル・大鳥居の歴史を振り返る。

芸術祭の音楽イベントでは、シンガーソングライターの曽我部恵一さん(11月23日)、コトリンゴさん(11月28日)のライブ・コンサートを展示施設の乙女座で開催する。このほか、広島市立大学芸術学部の学生有志によるアート展や旧金子家住宅での茶会などが予定される。

記事:上里夏生