廃線の旧駅舎や路線をアートに昇華 11/5まで開催「奥能登国際芸術祭2020+」

2021.10.22

トビアス・レーベルガー『Something Else is Possible/なにか他にできる』(旧蛸島駅周辺)

のと鉄道能登線は遡ること16年前、2005年に廃止された。現在も営業を続けるのと鉄道七尾線(七尾~穴水間)の穴水駅から、かつては61kmの路線が七尾湾沿いに伸びていた。

廃線後は線路や施設の撤去が進み、レールやマクラギ等が消えつつあるものの、かつて使用されていた駅舎や線路が完全に失われたわけではない。能登線の痕跡は今なお残っている。

そんな能登線の旧駅舎や線路等を用いた芸術作品が今、「奥能登国際芸術祭2020+」に多数出展されている。記事冒頭に掲げたトビアス・レーベルガー『Something Else is Possible/なにか他にできる』の他にも、以下の作品に能登線の遺構が使用されている。

大岩オスカール『植林鉢』(旧正院駅)
河口龍夫『小さい忘れもの美術館』(旧飯田駅)
ラックス・メディア・コレクティブ『うつしみ』(旧上戸駅)
ディラン・カク『😂』(旧鵜飼駅)
サイモン・スターリング『軌間』(旧南黒丸駅)

河口龍夫『小さい忘れもの美術館』(旧飯田駅)

かつての終着駅からその先の未来を望む作品、忘れられることの意義を問い駅を「忘れ物」で満たした作品、スマホ越しの交信に没頭する我々を、駅構内に設置した猿の彫刻で象徴的に表現した作品……16年も前に廃線となった路線を知る、あるいは思い出すためにも、こうした機会に芸術作品に触れてみるのもいいかもしれない。

「奥能登国際芸術祭2020+」とは

石川県珠洲市を舞台とする「奥能登国際芸術祭2020」はもともと2020年9月に開催予定であったが、新型コロナウィルス感染拡大の影響により1年の延期を余儀なくされ、名称を「奥能登国際芸術祭2020+」に改め2021年9月4日に開幕した。

しばらくの間はまん延防止等重点措置の適用により作品の公開範囲を限定していたが、政府が措置の解除を正式決定したことを受け、10月1日より作品を全面公開している。

限定公開期間が長引いたことから、会期を11月5日(金)まで延長。現在は16の国と地域から参加した53組のアーティストによる作品を見ることができる。また同芸術祭の公式ホームページには、展示中の作品の写真や解説等が掲載されているほか、巡り方やアクセスマップなども公開されている。

上空から見た石川県珠洲市の様子
珠洲キリコ祭りの様子
蛸島のまちなみ

「奥能登国際芸術祭2020+」開催概要

会期 2021年9月4日(土)-11月5日(金)
時間 9:30-17:00
休館 祝日除く木曜日(一部作品を除く)
会場 石川県珠洲市全域(247.20km²)
参加アーティスト 16の国と地域から53組(うち新作47組)
※10月1日(金)より作品全面公開
主催 奥能登国際芸術祭実行委員会

画像:奥能登国際芸術祭実行委員会提供
記事:鉄道チャンネル(https://tetsudo-ch.com/


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