上野動物園モノレールに代わる「新たな乗り物」2026年度供用開始へ 都が基本方針示す
東京都建設局は2022年11月7日、「恩賜上野動物園新たな乗り物の整備に関する基本方針」を策定したと発表しました。
これは老朽化により2019年に運行を休止した恩賜上野動物園のモノレールにかわる、新たな乗り物を整備するための基本方針を示したものです。整備にあたって配慮すべき観点として、次の五点が挙げられています。
(1)東園と⻄園を結ぶ移動手段として、バリアフリーに配慮し、ベビーカーや車椅子の利用者等、誰もが安全・快適に利用できる乗り物とする。
(2)現存の上野動物園モノレールと同等以上の輸送量を確保できる施設とする。
(3)乗り物としての楽しさを備えるなど、動物園の魅力を高め、広く来園者に親しまれる乗り物とする。
(4)省エネ性能の確保等、環境負荷の低減に優れた乗り物とする。
(5)メンテナンス性に優れた機器を導入するなど、施設の維持管理や将来コストの負担に配慮した乗り物とする。
新たな乗り物のルートは、現在の上野動物園モノレールのルートなどを最大限活用することを基本とします。ただし西園の乗り場については、2020年にオープンした「パンダのもり」に近いため、既存の西園駅舎よりも不忍池寄りに設置することを想定。現在のモノレール施設は原則として都が撤去します。
今後は2023年度に乗り物整備事業者に関する公募要項を公表、提案書の受付や審査を行い、整備を担う事業者を決定。2024年度から設計・工事に移り、2026年度には新たな乗り物の供用を開始します。
なお、西園の駅舎には飲食店などを設置するスペースを併設する予定で、乗り物完成後の運営事業や西園駅舎内の飲食店などの運営事業は別途定めます。