2022年2月23日に「その後のコロナ・ウィルス感染は相変わらず【50代から鉄道余談】524」をアップしてからもうすぐ1年が経ちます。無常迅速。

上記コラムの内容を引き継げば、2022年(令和4年)行動制限が緩和され【駅ぶら】で京成電鉄さんの駅をまわらせていただき(まだ完了していません)、8月には念願だったJR四国さんの津島ノ宮駅訪問と四国の木造駅舎を撮影。しかし11月に筆者自身がコロナ・ウィルス感染症に罹患。幸い症状は軽く治癒しました。後遺症も今のところありません。

筆者がコロナ・ウイルス感染症に罹患したタイミングはコロナ・ウィルス感染拡大の第7波に当たります。筆者は同居家族からの感染でした。

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2023年(令和5年)1月、国内にコロナ・ウイルス感染者が発生してから3年目に突入。

2019年末以来となる「行動制限の無い年末年始」を過ごし、現在は感染流行第8波の最中です。死者数が過去最大になるなど高齢で基礎疾患のある方々への感染が深刻な事態。その一方で政府はコロナ・ウイルス感染を感染法ではインフルエンザと同じ「5類」に5月のゴールデン・ウィーク明けから移行することを発表しています。

コロナ・ウイルス感染拡大に関しては「新規のウィルスであり変異株の推移など予断を許さない」という状況は変化していません。

世界全体では、6億7千万人以上が感染、約700万人が亡くなっています。日本の累計での感染者は3000万人以上、死者数は7万人弱。

14世紀に「黒死病」と恐れられたペストでは1億人が死亡したと言われています。世界人口の正確な数は分かりませんが、おそらく14世紀、地球上の人類は5億人程度でした。その20%が死んでしまうというのは凄まじい数字です。

他方、21世紀、世界人口は80億人に達すると予測されます。その20%は16億人なのでコロナ・ウィルス感染症での死者約700万人は、医学の発達もある中では脅威ですが・・・14世紀のペストよりは怖くないでしょう。

何しろペスト菌を人類が発見したのは19世紀末なのです。

細菌よりもさらに小さく細菌濾過器を通り抜けてしまうのがウィルス(濾過性病原体)。千円札の野口英世博士が治療法を研究しながら自らも感染して死去した黄熱病は黄熱ウィルスによる感染症ですが、未だに(対症療法以外の)治療法はありません。

1951年のノーベル医学生理学賞を受賞した南アフリカ出身の微生物学者マックス・タイラー博士による黄熱病ワクチンが唯一の予防法です。

ともあれ、コロナ・ウイルス感染拡大は、2023年1月末時点で中国での感染急拡大などもあって終息は見えていない状況です。感染者数の多寡で発生率が左右される変異株も懸念されています。

交通戦争と言われた交通事故、ピークだった1969年~1971年には年間1万6千人を越える死者が発生しました。ハード・ソフト両面の劇的な改善で2020年以降の交通事故死者数は3千人を下回っています。

一方のコロナ・ウィルス感染死者数の3年間の平均が約2万3千人。コレは凄まじい厄災です。

この3年間で交通インフラを含め旅行関連や飲食業など国内の経済的な損失は極めて甚大です。各鉄道会社さんの必死の努力を様々なメディアを通じて目にすることも多いでしょう。

コロナ・ウイルス感染拡大が社会経済構造に大きな変化を及ぼしつつあることは、明らかです。しかし、中央ヨーロッパでの戦争勃発の影響を含め、私たちの生きる世界がどの様になっていくのか、リアルな歴史に立会うしか無い様です。

(写真・文/住田至朗)