※2019年4月撮影

トップ画像、浪板海岸駅を出発して、右車窓に船越湾が広がる瞬間があります。

トンネルが続きます。盛駅を出てから27本目の第三大沢トンネル(27)102m。

※2019年4月撮影

久慈まで、筆者の概算では80本以上のトンネルがあると思います。第二大沢トンネル(28)132m。

※2019年4月撮影

第一大沢トンネル(29)147m。シャッターを押すのがホンの一瞬遅れてしまいました。

※2019年4月撮影

浪板海岸駅から6.4kmと長い駅間です。

※2019年4月撮影

リアス線で駅名に唯一「岩手」と冠される岩手船越駅。相対式ホーム2面2線です。

※2024年8月25日撮影

ホームは震災後に再建されているようです。

※2024年8月25日撮影

駅名標。愛称は「本州最東端の駅」。

※2024年8月25日撮影

日本地図に岩手船越駅を示すと東端だと分かります。

※©Google

船越町は、北の山田湾と南の船越湾に挟まれた形で5m以下の平地が300mほどの幅で両湾をつないでいます。震災時には両側から10.9m(山田湾)と19.0m(船越湾)の津波に襲われました。しかし、住民は過去の地震・津波の教訓から山麓緩斜面に移転していたので被害は最小で済みました。過去に学ぶ智慧の大切さが分かりますね。

駅周辺案内にも「東経141度58分26秒に位置する本州では最東端の駅」と記されています。「かつて山田町は三陸沿岸の捕鯨基地の1つでした」という既述もあります。

※2024年8月25日撮影

2019年10月12-13日に東北を襲った大型台風19号による大雨で岩手船越駅から次の織笠駅間の路盤が流出して線路が13m以上宙に浮いている報道写真をご覧になったと思います。

翌2020年3月に釜石~陸中山田間が営業再開しようやく全線復旧となりました。

捕鯨基地があったことに由るのでしょうか、駅から600mほど北「鯨と海の科学館」があります。

※2024年8月25日撮影

船越トンネル(30)80m。

※2019年4月撮影

国道45号線を越えます。右に山田湾が見えます。

※2019年4月撮影

第二草木トンネル(31)63m。

※2019年4月撮影

第一草木トンネル(32)56m。

※2019年4月撮影

トンネルを抜けて、この辺りに震災で被災した鉄道省山田線時代1936年(昭和11年)に創設された旧織笠駅があったと思われます。何の痕跡も残っていない様に見えます。

※2019年4月撮影

織笠トンネル(33)403m。

※2019年4月撮影

トンネル出口からすぐに織笠駅。岩手船越駅からは、3.8km。単式ホームの新しい駅です。

※2019年4月撮影

駅名標。愛称は「鮭まつる川」。東日本大震災の津波で被災した旧駅から1km宮古駅寄りに移転され新しく作られた駅です。2022年公開のアニメーション映画「すずめの戸締まり」の舞台としてファンの「聖地巡礼」の対象となりました。劇中に三陸鉄道の車両(36-100形)も登場しています。

※2024年8月25日撮影

トンネルの無い1.2kmを走って陸中山田駅です。織笠駅の移設で駅間が短くなりました。

※2024年8月25日撮影

相対式ホーム2面2線の駅です。ホームの右に風車風の駅舎が見えます。

※2024年8月25日撮影

駅名標。愛称は「海のオランダ島」。

※2024年8月25日撮影

1935年(昭和10年)旧鉄道省山田線の終着駅として開業した古い駅です。JR山田線の線名の元になった駅です。つまり現在のJR山田線に山田という駅はありません。

東日本大震災の時に夜の海が燃えているショッキングな報道をご覧になった方も多いと思います。

その火災で駅舎・構内が焼失。リアス線の駅として駅は建て直されました。山田湾のオランダ島にちなんで風車をイメージした駅舎です。駅の周辺は新しい街造りが進んでいます。

(文・写真) 住田至朗

※三陸鉄道の許可をいただいて撮影しています。

※過去の写真はライター住田がプライベートで旅をした時のスナップ写真です。