コラム【本州湾岸を反時計に一周】016 盛駅から三陸鉄道リアス線⑭ 2024年8月25日
※2019年4月撮影
トップ画像、普代駅を出ると視界が広がります。右の高架は国道45号線、、その向こうは海です。
眼の前を普代川が流れています。その河口部に高さ15.5m、幅205mの普代水門があります。この水門を閉めたことで東日本大震災の津波被害を最小限に止めることができました。津波の高さは17mほどあったそうです。
停電で遠隔操作ができなくなった水門を、普代分署の消防士さんたちが手動で閉めたという功績が素晴らしかったのです。
普代村の人的被害は、船を見に行って防潮堤の外に出た一人が行方不明になっただけで済みました。住宅も津波で被災しなかったのです。
ここからまたトンネルが続きます。第三力持トンネル(63)862m。不思議な名前のトンネルですが、太平洋側に力持海岸という景勝地があります。
※2024年8月25日撮影
第二力持トンネル(64)71m。
※2019年4月撮影
第一力持トンネル(65)58m。
※2019年4月撮影
第三白井トンネル(66)371m。
※2024年8月25日撮影
第二白井トンネル(67)35m。トンネルの向こうに駅が見えました。
※2024年8月25日撮影
秘境駅として知られる白井海岸駅です。普代駅からは3.4km。
※2024年8月25日撮影
ホーム端が、第一白井トンネル(68)1,540mに接しています。
※2019年4月撮影
駅名標。愛称は「ウニの香り」。1984年(昭和59年)の三陸鉄道北リアス線開業時に作られた駅です。
※2024年8月25日撮影
駅周辺に人家はありません。秘境駅で有名な牛山隆信さんの“秘境駅へ行こう:2023年版”でも、堂々の第9位にランキングされています。
白井海岸駅11:44発でした。宮古駅からはほぼ1時間。リアス線もいよいよ終点の久慈駅まで50分ほどになりました。
大沢トンネル(69)69mを抜けて
※2019年4月撮影
大沢橋梁を渡ります。
※2024年8月25日撮影
橋の上で久慈行は、観光停車します。
※2024年8月25日撮影
山側に国道45号線の赤い鉄橋が並行しています。ここから大沢橋梁を行くリアス線車両を狙うのが写真好きの鉄道ファンの夢です。奥にも三陸北縦貫道路の高架が見えます。
※2024年8月25日撮影
海側は残念ながら曇天なのでボンヤリした眺めです。晴天ならば素晴らしい青い海の眺望が広がります。
※2024年8月25日撮影
大沢橋梁を渡って沢向トンネル(70)180mに入ります。
※2019年4月撮影
前浜トンネル(71)71m。
※2019年4月撮影
堀内トンネル(72)225m。
※2024年8月25日撮影
堀内駅が見えてきました。
※2024年8月25日撮影
白井海岸駅からの駅間は、3.1km。そのうち、第一白井・大沢・沢向・前浜・堀内の5トンネルで2085m、それに大沢橋梁(156m)を足すと2241m。実に行程の7割以上です。リアス海岸特有の地形をこうしてリアス線は進んできたのです。
※2024年8月25日撮影
2013年に放送されたNHK朝の連続テレビ小説「あまちゃん」のロケ地になった駅です。ロケ用の駅名標がありました。駅名標の北三陸駅は、久慈駅です。
※2024年8月25日撮影
ここに久慈市によるロケ地の紹介がありました。
本物の駅名標。愛称は「義経のいのり」。
※2024年8月25日撮影
三陸鉄道によると「源義経が海上安全と武運長久を祈って、その命により建てられたといわれる鵜鳥神社があり、海の守り神 として知られています。悲劇の武将はこの地より何を祈ったのでしょうか?」。
次回も絶景ポイント安家川橋梁で停車します。
(文・写真) 住田至朗
※三陸鉄道の許可をいただいて撮影しています。
※過去の写真はライター住田がプライベートで旅をした時のスナップ写真です。