「これ、想像以上にレールがあるよね」

北風ルートで羽田空港を離陸した旅客機から見えた、君津製鉄所。
つい先日、西への出張で出会った光景。
現場は、内房線 君津駅の3km西北。
木更津駐屯地と富津岬のちょうどまんなかに位置する。

空からは、各拠点を結ぶ無数の線路が見えた。
Googleマップからも、君津製鉄所内に線路やヤードがはりめぐらされているのがわかる。
時刻表にも、地図にも載っていない線路群。
君津製鉄所内だけで完結している路線群。
不気味なほど焦げ茶色のバックヤードを目の当たりにして、興奮する。

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君津製鉄所のルーツは、1960(昭和30)年にさかのぼる。
その年、八幡製鐵が君津地区に一大プラントを建設することを決め、1965年に君津製鉄所が発足。
1968年に第1高炉に火入れが行われ、銑鋼一貫生産体制を確立。
1970年には、八幡製鐵と富士製鐵が合併し、新日本製鐵に。2012年にふたたび新日鉄住金へ――。
そしていまも、新日鐵住金の中核製鉄所として君臨する。