コンセプトは「三郎堤に佇む待合室」

小山田駅には長い歴史があります。1913年(大正2年)岩手軽便鉄道の幸田停留場として100年以上前に開業しています。1915年(大正4年)に小山田駅に改称されました。1936年(昭和11年)に国有化され国鉄釜石線の駅になりましたが、軽便鉄道の特殊狭軌(762mm)が国鉄標準の狭軌(1,067mm)に改軌されたのは1943年(昭和18年)でした。

釜石線は長く難所であった仙人峠で東線と西線が分断されていて全通したのは1950年(昭和25年)です。たった4kmで標高差300mという難所をD50・D51蒸気機関車が1967年(昭和42年)まで喘ぎ喘ぎ登り降りしていたのです。この区間を【鉄の一瞥14】で取り上げていますので興味のある方はご覧ください。

新しい小山田駅舎の右に旧駅舎が写っています。三月中に取り壊されてしまう様で、個人的には残念な気がしています。今では単式ホーム1面1線の駅ですが、今も相対式ホーム2面2線時代の旧ホームが残っています。愛称はエスペラント語の「Luna Nokto」、月夜です。月夜は元より終日静かな駅です。